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熊愛護団体とは?2026年の活動実態と駆除反対の理由・評判を徹底解説

星川 美咲 星川 美咲 • 更新: • 公開: • 読了約 28 分
目次

クマによる人身被害が社会問題となるなか、「熊愛護団体」と呼ばれる団体は、どのような活動を行い、なぜクマの駆除に反対するのでしょうか。野生動物の保護や森林環境の再生を訴える団体がある一方、人の生活圏に出没したクマへの対応をめぐっては、地域住民の安全を最優先すべきだという意見も根強くあります。

2026年10月現在、環境省の公表資料では、2026年度のクマによる人身被害は9月末までに68人、うち死亡者は6人に上っています。2025年度も238人が被害を受け、13人が死亡しました。こうした状況を踏まえ、熊愛護団体の現在の活動実態、駆除反対の理由、緊急銃猟制度、寄付の仕組みまで、公的資料と各団体の公式発表を基に整理します。

【基本知識】熊愛護団体とはどんな団体なのか?代表的な組織と活動内容

熊愛護団体

熊愛護団体とは、クマを含む野生動物の保護や、人と野生動物が共存できる環境づくりを目指す団体を指して使われる一般的な呼称です。法律で定められた統一的な団体区分ではなく、活動目的や駆除に対する立場も組織によって異なります。

そのため、「熊愛護団体はすべて駆除に反対している」「クマを守ることだけを目的にしている」と一括りにするのは正確ではありません。研究者や自然保護活動家が参加する団体もあれば、森林の保全、誤って捕獲されたクマの保護、行政への政策提言などを中心に活動する団体もあります。

日本熊森協会:森林保全とクマの保護を重視

代表的な団体の一つが、一般財団法人日本熊森協会です。同協会の公式案内によると、2010年12月28日に設立され、森林や野生動物の保全、人と野生動物の共存を目指す活動を行っています。

主な活動は、森林の保全・再生、誤捕獲されたクマの保護飼育、野生動物と人のすみ分けに向けた支援、環境教育、調査研究、政策提言などです。駆除の強化や大量捕殺に反対する立場を明確にしており、クマの生息環境を守ることと、人身事故を防ぐことの両方を課題として掲げています。

2026年にも、クマの人身事故防止や錯誤捕獲などに関して東京都への申し入れを行ったほか、クマの管理方針に関する議論や森林保全の活動を継続しています。こうした活動は、単なる署名運動にとどまらず、行政への要望、現地活動、保護飼育、資金調達など複数の仕組みで構成されています。

日本クマネットワーク:科学的知見と被害防止を重視

もう一つの重要な組織が、日本クマネットワーク(JBN)です。同団体は、人間とクマ類の共存を目指すNGOとして、情報共有、調査研究、教育啓発、地域の活動支援などを行っています。

活動には、人身事故を防止するプロジェクト、四国のツキノワグマ保全プロジェクト、自動カメラや調査用教材の貸し出しなどがあります。2026年7月には「人の生活圏でのクマ類による人身事故をゼロに!」というプロジェクトが地球環境基金の助成対象に採択され、2026~2028年度の3年間で事故防止に取り組むと発表しました。

また、2026年3月には環境省が実施したクマ類の保護・管理計画に関するガイドライン案への意見提出も行っています。研究や情報提供、地域の事故防止に重点を置く同団体と、森林保全や捕殺政策への反対を強く訴える団体とでは、活動の重点が異なります。

熊愛護団体が取り組む主な活動
  • 森林保全:クマを含む野生動物が生息できる森林環境の維持・再生を目指す。


  • 調査研究:生息状況、出没傾向、人身事故の発生要因などを調べる。


  • 被害防止:人の生活圏への出没を減らすため、誘引物の管理やすみ分けを促す。


  • 保護活動:誤捕獲された個体の保護飼育などに取り組む。


  • 政策提言:捕獲方針、保護管理計画、行政の対応などについて要望や意見を提出する。


  • 普及啓発:講演会、シンポジウム、勉強会などを通じてクマの生態や遭遇防止策を伝える。


活動内容を正しく理解するには、団体名や「愛護」という言葉だけで判断せず、公式の活動報告、政策提言、会計報告を確認することが出発点になります。

【2026年最新】熊愛護団体の活動実態と駆除反対をめぐる動き

2026年の熊愛護団体をめぐる動きは、クマの駆除に対する賛否だけでは説明できません。人身事故をどう減らすか、捕獲や管理の担い手をどう確保するか、森林や集落周辺の環境をどう改善するかという、複数の課題が重なっています。

2025年の大量出没を受け、2026年も政策提言が続く

日本熊森協会は2025年秋以降、クマの大量出没をめぐる声明や、捕殺だけに依存しない被害防止策に関する提言を発信してきました。2025年12月には、冬眠期や春のクマの捕獲拡大に反対し、現場の被害防除を重視するよう求める意見を公表しています。

2026年3月には、岩手県花巻市の猟友会長とともに環境省へクマの管理ガイドライン案に関する申し入れを行いました。同年10月には、東京都に対して人身事故防止や錯誤捕獲に関する申し入れを実施しています。これらは同協会自身が公表している活動であり、駆除に反対する立場から行政に働きかける具体的な事例です。

一方、日本クマネットワークは、2026年度からの事故防止プロジェクト、クマに関する公開シンポジウム、研究・情報共有などを進めています。2026年10月23日には、秋田県の人とクマの関係をテーマとする公開シンポジウムの開催案内も公表しました。

つまり、2026年の活動実態には、捕殺の抑制を訴える政策運動と、科学的な調査や事故防止を重視する取り組みが併存しています。両者が重なる部分はあるものの、すべての団体が同じ主張をしているわけではありません。

駆除反対の署名活動は何を求めているのか

クマの駆除に反対する署名活動では、捕獲の強化だけに偏らず、人とクマが遭遇しないための対策を先に進めるよう求める主張が見られます。具体的には、生息環境の保全、森林の再生、集落周辺の整備、放置された果樹や生ごみなどの管理、電気柵の設置、行政による予防策の強化などです。

一部の団体や環境保護関係者は、2024年にクマ類が指定管理鳥獣に指定されたことについても、捕獲の強化が先行することへの懸念を示してきました。2023年末には、指定管理鳥獣への指定に反対し、人とクマが遭遇しない対策を求める署名に賛同した環境法律家の団体もあります。

ただし、署名への賛同数は、国民全体の意見や、すべての動物愛護団体の総意を示すものではありません。署名の目的、呼びかけ団体、提出先、要求内容を個別に確認する必要があります。

駆除反対と無条件の保護は同じではない

駆除反対の主張を読む際に押さえておきたいのは、「捕殺に反対すること」と「人身被害を放置すること」は同義ではないという点です。団体によっては、事故防止を前提としながら、駆除の拡大よりも予防や環境整備を重視しています。

一方、クマが住宅地や学校周辺、通学路などに出没し、人への危害が差し迫っている場合には、長期的な森林保全だけでは住民の安全を確保できません。現場では、警戒区域の設定、避難や通行規制、専門的な捕獲対応などを迅速に組み合わせる必要があります。

このため、団体の主張を評価する際は、駆除への賛否だけでなく、危険な個体が人の生活圏に現れたときの対応策まで具体的に示しているかを見ることが大切です。

【主張と真相】熊愛護団体が駆除に反対する理由と、批判されるポイント

熊愛護団体が駆除に反対する理由は、動物への感情的な同情だけではありません。野生動物の生態、森林環境、捕獲政策の効果、人間社会の変化など、複数の論点が関係しています。ただし、理由が理解できることと、その主張がすべての現場で有効であることは別問題です。

理由1:クマの出没には人間側の環境要因も関係する

クマの出没には、ドングリなどの堅果類の実り、人里にある果樹や生ごみ、耕作放棄地の増加、集落周辺の藪の繁茂など、複数の要因が関係します。個体数や分布の変化、地域ごとの環境条件も無視できません。

日本財団が2026年1月28日に公表した第75回18歳意識調査「クマ被害」では、全国の17~19歳の男女1,000人を対象に、クマの出没や駆除に対する意識を調べています。出没数増加の背景については、85.4%が「人間の責任は大きい」と回答しました。

この結果は、クマの出没を野生動物だけの問題と捉えず、人間の生活環境や土地利用も検討すべきだという意識が若年層に存在することを示しています。ただし、対象は17~19歳のインターネット調査回答者であり、日本の全年齢層の意見をそのまま表す統計ではありません。

理由2:捕殺だけでは長期的な出没防止につながらない場合がある

クマを捕獲・駆除しても、集落に食べ物が残っていたり、森林と住宅地の境界が管理されていなかったりすれば、別の個体が再び出没する可能性があります。こうした背景から、駆除反対や慎重な管理を求める団体は、捕獲と並行して誘引物の除去や環境整備を進めるべきだと主張しています。

この指摘には、被害対策を継続的なものとして考える意義があります。ただし、そこから「駆除しても意味がない」と結論づけることはできません。人を襲う危険性が高い個体や、人の生活圏に居座った個体への対応には、捕獲が必要になる場合もあります。

重要なのは、捕獲が有効な場面と、環境整備が有効な場面を分けて考えることです。緊急対応と長期的な予防策は、どちらか一方を選ぶものではありません。

理由3:地域個体群や生態系への影響を懸念している

クマは森林生態系の一部を構成する野生動物です。地域によっては個体数が少なく、分布域が限られている集団も存在します。そのため、捕獲数だけでなく、地域ごとの生息状況や個体群の維持を考慮する必要があります。

日本熊森協会は、森林の保全や野生動物の生息環境を重視し、捕殺の拡大に反対する立場を取っています。日本クマネットワークも、四国のツキノワグマの保全など、地域ごとの状況に応じた活動を行っています。

ただし、地域個体群の保全が必要だからといって、すべての個体を保護すべきだという結論にはなりません。個体群を長期的に維持することと、人の生活圏に現れた危険な個体への対応は、区別して判断する必要があります。

駆除反対団体に向けられる批判とは

駆除反対団体への批判で中心となるのは、被害が発生している地域の現実と、団体が掲げる共存策との間に隔たりがあるのではないかという問題です。

  • 住民の安全への配慮:被害が発生した地域で、住民の不安や日常生活への影響をどこまで考慮しているのか。


  • 代替策の実効性:森林整備や誘引物の除去などが、危険な個体への緊急対応として本当に間に合うのか。


  • 負担の偏り:予防策にかかる費用や作業を、自治体、農家、地域住民だけに負わせていないか。


  • 科学的根拠:捕獲数、生息数、被害状況などのデータを踏まえた提言になっているか。


これらは、共存を目指す活動そのものを否定する論点ではありません。むしろ、共存策を現実的な政策にするために欠かせない検討事項です。逆に、駆除を求める側にも、捕獲の必要性や効果、安全管理、地域個体群への影響を説明する責任があります。

【公的資料で検証】2026年のクマ被害・緊急銃猟制度・保護管理計画

熊愛護団体の主張と批判を検討するうえでは、実際の被害状況と、国や自治体が採用している制度を押さえる必要があります。2026年10月現在、環境省の速報値や各自治体の保護管理計画からは、事故防止と計画的な捕獲を両立させようとする政策の方向性が読み取れます。

環境省のクマ被害統計は何を示しているのか

環境省が2026年10月14日に更新した「クマ類による人身被害について」の速報資料では、2026年度の被害は9月末までに64件、被害者68人、死亡者6人となっています。2025年度は216件、被害者238人、死亡者13人でした。

また、同日更新の出没情報では、2026年度の4月から8月までの出没件数は19,789件です。許可捕獲数は8月末時点で4,243頭となっています。

ただし、出没件数は都道府県ごとに集計方法が異なり、北海道は出没件数を公表していません。出没情報や捕獲数、人身被害の数値はいずれも速報値であり、後日変更される場合があります。出没件数の多さだけで、地域の危険度やクマの個体数を単純に比較することはできません。

2025年から2026年にかけての主な制度と統計
時期・項目 公的資料などで確認できる内容 読み取れるポイント
2024年4月16日 クマ類を指定管理鳥獣に指定。四国の個体群は対象外。 個体数や分布の管理を強化する政策が進められた。
2025年度 クマによる人身被害は216件、被害者238人、死亡者13人。 クマ被害は緊急対応と予防策の両方を必要とする社会課題となっている。
2025年9月 鳥獣保護管理法の改正に基づく緊急銃猟制度の運用が開始。 一定の安全条件の下で、市町村が委託などした捕獲者による銃猟が可能になった。
2026年10月14日更新 2026年度の人身被害は9月末までに68人、死亡者6人。出没は8月末までに19,789件、許可捕獲は4,243頭。 年度途中の速報値であり、通年の確定値とは異なる。
2026年10月13日更新 環境省が把握する2026年度の緊急銃猟では、発砲に至った事例が36件。 制度の運用実績を確認できる一方、実施時の安全確保も重要となる。
長野県の第5期計画 2022年5月20日から2027年3月31日まで。2024年7月に大量出没時などの対応を追加。 個体群の維持、人身被害の回避、農林業被害の軽減を併せて目指している。

出典は、環境省のクマ関連資料、令和8年版環境・循環型社会・生物多様性白書、長野県の第5期ツキノワグマ保護管理計画、日本財団の18歳意識調査などです。年度や集計時点が異なる数字を比較する際には、対象期間をそろえて読む必要があります。

緊急銃猟制度とは?駆除が認められる条件

緊急銃猟制度は、クマやイノシシが人の日常生活圏に出没した際、一定の条件の下で市町村が委託などした捕獲者による銃猟を可能にする制度です。鳥獣保護管理法の改正によって設けられ、2025年9月から運用が始まりました。

この制度は、クマを見かけたら無条件で撃てるという仕組みではありません。人の生命や身体への危害を防ぐ必要性、銃猟以外の方法による対応の難しさ、周囲の安全確保などを踏まえて実施するものです。市町村には事前準備や実施体制の整備も求められています。

環境省は2026年4月に緊急銃猟ガイドラインを改訂し、自治体向けの手順や確認事項を示しています。2026年度の実施状況については、10月13日更新の資料で、環境省が把握する発砲に至った事例が36件と公表されました。

緊急銃猟制度の存在は、行政が捕獲を無制限に推奨していることを意味しません。差し迫った危険に対処するための制度であり、平時の出没防止や安全管理と組み合わせて運用することが前提です。

鳥獣保護管理法と指定管理鳥獣の意味

クマの保護と管理に関係する基本的な法律が、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律、いわゆる鳥獣保護管理法です。この法律は、野生鳥獣の保護だけでなく、被害防止や個体数の適切な管理も対象としています。

2024年4月16日には、クマ類が指定管理鳥獣に指定されました。これは、集中的かつ広域的な管理が必要な鳥獣として対策を進めるための指定です。クマを保護対象から完全に外したという意味でも、全国のクマを無条件に捕殺できるようにしたという意味でもありません。

管理の方法は、地域の生息状況、被害の発生状況、個体群の状態などを考慮して決める必要があります。したがって、全国一律に「駆除すべき」「駆除すべきではない」と決めるのではなく、地域ごとの計画と現場の危険性を踏まえて判断が必要です。

長野県の第5期ツキノワグマ保護管理計画

長野県の第5期ツキノワグマ保護管理計画は、2022年5月20日から2027年3月31日までを計画期間としています。県が示す目的は、ツキノワグマの個体群を長期的に安定して維持するとともに、人身被害の回避と農林業被害の軽減を図ることです。

2024年7月の一部変更では、大量出没時などの対応が追加されました。これは、クマを守ることと人の安全を守ることを、対立する目標としてではなく、科学的・計画的な管理の中で扱う考え方を示しています。

地域の保護管理計画を読む際には、捕獲数だけでなく、出没防止、農林業被害の軽減、個体群の維持、自治体や住民の役割まで確認することが大切です。

【クマ保護と駆除を比較】共存策はどこまで有効なのか

クマの保護と駆除は、単純に善悪で分けられる問題ではありません。人の生活圏に危険なクマが出没した場合の緊急対応と、クマが人里に近づかないようにする長期的な環境対策では、目的も実施する時期も異なります。

緊急時には人命の保護を優先する必要がある

住宅地や通学路、商業施設の周辺などにクマが現れた場合、住民の避難、通行規制、警察や自治体との連携、捕獲の判断などを迅速に進める必要があります。危険が差し迫っている場面では、長期的な環境保全の成果を待つことはできません。

また、クマが人を恐れる性質を持っていることと、必ず人から逃げることは同じではありません。突然の遭遇や、食べ物に引き寄せられた個体との接近では、重大な事故が起きるおそれがあります。「クマは本来おとなしいから大丈夫」と考えて、出没情報を軽視することは危険です。

長期的には人とクマのすみ分けが欠かせない

一方、危険な個体を捕獲しても、集落周辺にクマを引き寄せる要因が残っていれば、再び出没する可能性があります。政府広報オンラインが2026年9月に紹介した対策でも、クマの生息エリア、人とクマの境界エリア、人が生活するエリアを分ける「ゾーニング」の考え方が示されています。

クマの生息エリアでは自然環境を保護し、境界エリアでは藪の刈り払い、放任果樹の管理、電気柵の設置などを進め、人の生活エリアでは人の活動と安全を優先します。こうした対策は、クマが生活圏に入り込む機会を減らすことを目指しています。

実際の対策には、土地の所有者、農家、自治体、住民、捕獲の担い手など多くの関係者が関わります。電気柵の設置や維持管理、放置された果実の処理、草刈りなどには費用や労力が必要です。対策を提案するだけでなく、誰が実施し、費用をどう負担し、継続的な管理をどう支えるのかまで考える必要があります。

日本財団の18歳意識調査から見える世論

日本財団が2025年12月26~28日に実施し、2026年1月28日に公表した第75回18歳意識調査では、クマ被害への対応について、回答者の65.0%が「原則として駆除すべきである」と答えました。一方、「人間社会とクマの共存策をもっと検討すべきである」は27.9%、「原則として駆除すべきではない」は2.4%でした。

また、今後のクマ被害防止策として期待するものでは、「ハンターへの報酬の増額」が37.4%、「駆除体制の強化」が32.6%、「人間とクマとの共生・棲み分けに向けた取り組み」が30.7%となっています。回答者は全国の17~19歳の男女1,000人で、複数の対策を選ぶ質問も含まれています。

この結果から読み取れるのは、駆除を求める意見が多数を占める一方、共存策への期待も一定程度存在することです。駆除と共存策を完全な二者択一として捉えるより、緊急時の捕獲体制と日常的な事故防止策の双方を整備する方向が、調査結果に表れた複数の期待に応える考え方といえます。

【評判・寄付・見分け方】熊愛護団体を支援する前に確認したいこと

熊愛護団体の評判は、活動の目的や主張、被害地域との関係によって評価が分かれます。森林保全や野生動物の保護を支持する人からは、捕殺だけに依存しない政策を求める活動が評価される一方、駆除に反対する姿勢に対しては、被害を受ける地域住民の安全や負担を十分に考慮しているのかという批判もあります。

団体を評価するうえで重要なのは、賛同者の多さや感情に訴える写真だけで判断しないことです。活動の成果、政策提言の具体性、会計の透明性、被害地域への向き合い方を分けて確認する必要があります。

熊愛護団体の評判を見極める5つの基準
  • 1. 団体の正式名称と法人格:任意団体なのか、一般財団法人やNPO法人などの法人なのかを確認します。法人格の有無だけで信頼性が決まるわけではありませんが、組織の実態を把握する手がかりになります。


  • 2. 活動報告の具体性:現地での活動、調査結果、講演会、行政への申し入れなど、何を実施したのかが具体的に示されているかを確認します。


  • 3. 科学的根拠:出没数や人身被害、捕獲数などの公的資料を引用し、データの対象期間や限界を説明しているかを見ます。


  • 4. 地域住民への配慮:クマの保護だけでなく、住民の避難、農林業被害、自治体や捕獲者の負担をどのように考えているかを確認します。


  • 5. 会計と寄付金の使途:収支報告書、事業報告書、寄付金の用途、会費の金額、税制上の扱いなどが公開されているかを確認します。


特に、寄付を募るページで「クマを守る」とだけ説明されている場合には、寄付金が森林保全、保護飼育、調査研究、啓発活動、事務運営などのどこに使われるのかを調べることが大切です。

熊愛護団体への寄付と費用はどのくらいか

寄付や会費の仕組みは団体ごとに異なります。日本熊森協会の公式案内では、応援会員の年会費は1,000円からとされており、会員にならずに不定期で寄付する方法も案内されています。クマの被害対策、人身事故に関する活動、保護したクマの飼育費などを対象とする「くま保護基金」も設けられています。

同協会は、寄付金について税額控除の対象にはならないと公式案内で説明しています。寄付による税制上の扱いは団体によって異なるため、税控除を期待して寄付する場合には、対象となる法人かどうかや、寄付金控除の条件を事前に確認する必要があります。

日本クマネットワークも、会員募集や寄付を受け付けており、人身事故防止や地域支援、調査研究などの活動を進めています。加えて、2026~2028年度の事故防止プロジェクトは地球環境基金の助成対象に採択されています。会費や寄付だけでなく、助成金など複数の資金源が活動を支えるケースもあります。

なお、寄付先を選ぶ際は、金額の大小だけで判断する必要はありません。活動報告と会計報告を読み、自分が支援したい事業と資金の使途が一致しているかを確認することが、納得できる支援につながります。

信頼できるクマ保護団体を見分ける方法

クマ保護団体の信頼性を判断するには、公式サイトに掲載された情報を複数の観点から照合することが有効です。例えば、活動実績として紹介されている行政への申し入れが実際の公表資料と一致するか、引用された統計が環境省や自治体の資料に基づいているか、会計報告が継続的に公開されているかを確認します。

また、駆除への反対を掲げる団体であれば、危険なクマが生活圏に出没した場合に何をすべきと考えているのか、被害を受けた住民をどのように支援するのか、代替策の費用と実施主体をどう考えているのかまで確認すると、主張の実効性を判断しやすくなります。

反対に、極端な表現だけで寄付を急がせる、具体的な活動報告が見当たらない、資金の使途を説明しない、統計の出典を示さないといった場合は、慎重に判断したほうがよいでしょう。これは特定の団体への評価ではなく、寄付先全般を選ぶ際の基本的な確認事項です。

【熊愛護団体】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:熊愛護団体は、すべてクマの駆除に反対しているのですか?
A1:いいえ。団体によって活動目的や考え方は異なります。日本熊森協会のように大量捕殺への反対を明確にする団体がある一方、日本クマネットワークのように調査研究、人身事故の防止、地域ごとの保全活動などを重視する団体もあります。個々の団体の公式声明や活動内容を確認することが大切です。

Q2:2026年現在、クマの駆除に反対する団体はどのような活動をしていますか?
A2:森林保全、誤捕獲されたクマの保護、行政への政策提言、署名活動、調査研究、シンポジウムなどが主な活動です。2026年には、日本熊森協会が東京都への申し入れなどを行い、日本クマネットワークは人身事故防止プロジェクトや研究・啓発活動を進めています。

Q3:熊愛護団体に寄付するときは、何を確認すればよいですか?
A3:団体の正式名称、活動報告、収支報告書、寄付金の使途、会費の金額、税制上の扱いを確認しましょう。加えて、クマの保護だけでなく、人身被害の防止や地域住民への配慮について、具体的な方針を示しているかも判断材料になります。

熊愛護団体は一枚岩ではありません。森林の保全やクマの保護を中心とする団体、科学的な調査や事故防止に重点を置く団体、駆除政策の見直しを求める団体など、それぞれ異なる立場と活動があります。「熊愛護団体」という言葉だけで、すべての組織の考え方や実績を判断することはできません。

2026年10月現在、クマによる人身被害は引き続き重要な課題であり、緊急銃猟制度の運用、地域ごとの保護管理計画、森林や集落周辺の環境整備、捕獲の担い手の確保などが並行して求められています。2025年度の人身被害238人という数字は、緊急時の対応と長期的な予防の両方が必要であることを示しています。

クマの保護と人の安全を両立させるために必要なのは、駆除か保護かという二者択一ではありません。危険が差し迫った場面では人命を守る対応を優先し、平時には誘引物の管理、森林や境界エリアの整備、地域の監視体制、科学的な個体群管理を進めることが重要です。

団体を支援する場合も、駆除への賛否だけでなく、具体的な活動実績、科学的根拠、地域住民への配慮、資金の透明性を基準に選ぶことが大切です。クマを守る活動が地域の安全にもつながり、被害防止策が野生動物の生息環境にも配慮したものになる。その両立を実現できるかどうかが、今後の熊愛護団体とクマ政策を評価するうえでの重要な判断基準になります。

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星川 美咲

アイドルグループのリリースとライブ告知を8年追跡。加入や卒業の発表は公式発表の日付とあわせて記録しています。

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