てんちむこと橋本甜歌さんの豊胸騒動は、2020年に過去の豊胸手術を公表したことをきっかけに、ナイトブラ「モテフィット」の返金問題、販売元との損害賠償訴訟へと発展しました。2024年12月には約3億8457万円の支払いを命じる一審判決が出ましたが、2026年10月14日の控訴審では支払い命令が取り消され、会社側に約224万円の支払いを命じる判決が言い渡されたと、本人が公表しています。
ただし、2026年10月26日には販売元のYUIKU株式会社が最高裁判所への上告と上告受理申立てを行ったと発表しました。控訴審で金銭的な結論が逆転した一方、会社側は説明義務違反と損害の認定を争点として残しており、裁判の経過を正確に理解するには、豊胸手術の公表、返金対応、民事訴訟の判断を分けて見る必要があります。
【真相】てんちむの豊胸手術はいつ?2020年の公表と本人説明

てんちむさんの豊胸騒動で最初に押さえておきたいのは、手術を受けた時期と、事実を公表した時期は異なるという点です。
2020年8月29日、YouTuberのコレコレさんによる生配信で、過去の豊胸手術について本人が説明しました。その後、9月2日に自身のYouTubeチャンネルで謝罪動画を公開。日刊スポーツやユーチュラなどが、当時の本人の説明を報じています。
本人によると、手術を受けたのは公表時点から約6年前。自分の脂肪を胸に注入する方法だったと明かしました。つまり、豊胸手術を受けたのは2020年ではなく、本人がその事実を広く公表したのが2020年です。
本人は、手術後に胸へ定着した脂肪は半カップから1カップ程度だったという趣旨の説明をしています。また、食生活などの努力によってバストサイズが変化したという認識があり、豊胸の影響よりも自分の努力を強調したい気持ちがあったと振り返りました。
一方、騒動の背景には、それまで豊胸手術を受けたことがないと説明していたことや、バストアップを目指す人に向けた商品を紹介・宣伝していたことがあります。本人の中で手術の効果を限定的に捉えていたとしても、商品を購入する側が受け取る印象とは食い違いが生じました。
本人は謝罪動画で豊胸の事実を認め、購入者への返金に応じる意向を表明しました。この対応が、後のモテフィット返金騒動と販売元との法廷闘争につながっていきます。
【経緯】モテフィット返金騒動から3億円超の訴訟まで
騒動の中心となったのは、てんちむさんがプロデュースに携わったバストメイクブラ「モテフィット」です。問題の核心は、商品そのものの機能だけではありません。豊胸手術を受けた事実を公表しないまま、バストアップに関する自身の経験を商品訴求に結び付けていたことが、購入者や販売元との信頼関係を揺るがしました。
2020年9月、本人は購入者への返金対応を表明。同年11月には、約3万件の返金対応を想定し、返金額が3億7000万円を超える見込みだと説明したことが日刊スポーツに報じられました。これは当時の推定額であり、最終的な返金実績と同じ数字ではありません。
その後、販売元のYUIKU株式会社が返金窓口を担う一方、本人は購入者への返金原資として同社に約2億2000万円を送金したと説明しました。しかし、本人は資金が実際にどの程度購入者への返金に充てられたのか確認できないとして、2021年に東京地裁へ提訴。これに対して会社側も、豊胸手術の事実を知らせずに商品をプロデュース・宣伝したことなどを理由に損害賠償を求め、反訴しました。
ユーチュラは2021年4月30日、てんちむさんが購入者への返金完了を報告したと伝えています。ただし、購入者への返金対応が進んだことと、本人と販売元の間で資金の精算や損害賠償をめぐる争いが解決したことは別問題でした。
裁判の経緯を時系列で整理すると、次のようになります。
| 時期 | 出来事 | 確認できるポイント |
|---|---|---|
| 2020年8月29日 | 生配信で豊胸手術について説明 | 手術を受けた事実が表面化 |
| 2020年9月2日 | YouTubeで謝罪動画を公開 | 過去の脂肪注入手術を認め、返金対応を表明 |
| 2020年11月 | 返金額の見込みを説明 | 約3万件、3億7000万円超との推定を本人が説明 |
| 2021年 | 返金原資をめぐり訴訟へ | 本人がYUIKU株式会社を提訴し、会社側も反訴 |
| 2021年4月30日 | 本人が返金完了を報告 | 購入者への返金と企業間の訴訟は別の問題として継続 |
| 2024年12月16日 | 東京地裁の一審判決 | 本人に3億8457万4504円の支払いを命じる判決 |
| 2026年10月14日 | 東京高裁の控訴審判決 | 本人への支払い命令が取り消され、会社側に約224万円の支払いを命じたと本人が報告 |
| 2026年10月26日 | 会社側が最高裁へ申立て | YUIKU株式会社が上告および上告受理申立てを公表 |
この時系列から分かるのは、豊胸の事実が公になった2020年の騒動と、2024年以降の訴訟判決は、同じ問題から派生しながらも、判断の対象が異なるということです。購入者への返金、会社側の在庫などの損害、返金原資の精算は、それぞれ分けて考える必要があります。
【2026年最新】てんちむは控訴審で逆転勝訴?3億8457万円の判決を解説
2024年12月16日、東京地方裁判所は、てんちむさんに対して3億8457万4504円の支払いを命じる判決を言い渡しました。本人は2025年1月に自身のYouTubeチャンネルで判決を報告し、控訴したと説明。これにより争いは控訴審へ移りました。
転機となったのが、2026年10月14日の東京高等裁判所の判決です。てんちむさんは同日、Xで裁判結果を報告し、一審で命じられていた約3億8000万円の支払い命令がすべて取り消され、自身の支払い額は0円になったと発表しました。加えて、会社側に約224万円の支払いが命じられたと説明しています。
本人の報告だけを見ると、約3億8000万円の支払いがゼロになったという大きな逆転です。しかし、今回の判決の意味は、単純に「豊胸をめぐる問題について本人の行為に一切問題がなかったと認められた」ということではありません。
YUIKU株式会社が2026年10月15日に公表した判決に関する説明によると、同社は一審・二審の双方で、本人による商品プロデュース・宣伝行為について信義則上の説明義務違反が認められ、同社に約3億5185万円の損害が発生したとの判断が維持されたとしています。
同社の説明では、控訴審で同社の損害賠償請求が認められなかったのは、過去の販売利益と在庫損害などを相殺する「損益相殺」の考え方が適用されたためです。つまり、損害の認定と、最終的に誰がいくら支払うかという結論は、必ずしも一致しません。
なお、約224万円の支払いについても、会社側は自社の違法行為に対する賠償やペナルティではないと説明しています。同社によれば、これは購入者への返金原資として受け取った資金のうち、返金業務の中断に伴って残っていた未精算分を返還するものです。本人側と会社側では判決の評価が異なるため、両者の発表を区別して読む必要があります。
さらに重要なのが、2026年10月26日の動きです。YUIKU株式会社は控訴審判決を不服として、最高裁判所に上告および上告受理申立てを行ったと公式サイトで発表しました。同社は、損益相殺の適用や計算方法に法令解釈上の問題があると主張しています。
したがって、2026年10月26日時点では、控訴審で本人への約3億8457万円の支払い命令が取り消されたことは重要な事実ですが、会社側が最高裁への申立てを行ったことも併せて理解する必要があります。最高裁が申立てを受理するか、その後どのような判断を示すかは、今後の手続きに関わる事項です。
【誤解を整理】てんちむ豊胸騒動で混同されやすい3つのポイント
誤解1:豊胸手術を受けたのは2020年だった。
本人が公表したのは2020年ですが、手術を受けた時期については約6年前と説明しています。2020年は手術の実施年ではなく、本人が事実を公表して謝罪した年です。
誤解2:控訴審で勝ったため、過去の宣伝行為も全面的に正当化された。
約3億8457万円の支払い命令が取り消されたことと、過去の説明や宣伝のあり方が全面的に正当化されたことは同義ではありません。YUIKU株式会社は、控訴審でも説明義務違反と損害の認定が維持されたと説明しています。金銭的な結論を左右した損益相殺の判断と、過去の行為への評価を分けて捉える必要があります。
誤解3:約224万円の支払い命令は、会社側の違法行為が認められた証拠である。
この点についても、会社側は異なる説明をしています。YUIKU株式会社によれば、約224万円は返金業務の中断に伴って残っていた未精算の返金原資であり、会社側の違法行為に対する賠償やペナルティではありません。支払い命令が出たという事実だけで、その法的な意味まで決め付けることはできません。
この騒動は、芸能人やインフルエンサーによる商品宣伝の責任を考えるうえでも示唆的です。広告における体験談やビフォーアフターの訴求は、消費者が商品の効果を判断する材料になります。商品の説明だけでなく、発信者自身の経験がどのように紹介されていたのか、重要な前提が適切に伝えられていたのかが、信頼を左右します。
一方で、民事裁判の判決は、当事者間の請求や証拠、法律上の論点に基づいて判断されます。SNS上の批判や応援の声と、裁判所が認定した事実・法的な結論を同じものとして扱わないことも重要です。
【現在】てんちむの豊胸はどうなった?本人の公表と最新情報
「てんちむの豊胸は現在どうなっているのか」という疑問については、まず2020年に本人が公表した手術の事実と、2026年に報じられた裁判の進展を区別しておく必要があります。
本人が公表した内容は、過去に自分の脂肪を胸に注入する豊胸手術を受けていたこと、そして当時、その事実を明かさずにバストアップ関連商品を紹介していたことへの謝罪です。今回の控訴審判決は、現在の胸の状態や追加手術の有無を医学的に判定するためのものではありません。
そのため、現在のバストサイズや身体の状態について、裁判の結果だけから結論を導くことはできません。本人の過去の説明を、現在の身体状況まで示す情報として読み替えないことが大切です。
2026年の最新動向として確認すべき中心的な話題は、身体的な変化の推測ではなく、モテフィットをめぐる訴訟です。10月14日の控訴審判決で支払い命令が取り消され、10月26日にはYUIKU株式会社が最高裁への申立てを公表しました。今後の法的な展開を把握する際には、本人の発表と会社側の公式発表を併せて確認が必要です。
【プロの結論】てんちむ豊胸騒動から学ぶ広告責任と情報の見極め方
てんちむさんの豊胸騒動が長期化した背景には、個人の発信力と商品販売が強く結び付いたビジネスの構造があります。インフルエンサーが自身の体験を商品価値の一部として伝えると、消費者は企業広告だけでなく、その人の経験や信頼性を判断材料にします。そのため、発信者の説明に重要な食い違いがあれば、商品への評価だけでなく、購入者や取引先との関係にも影響が及びます。
この問題から読み取れる教訓は、広告の信頼性を商品の機能だけで判断しないことです。購入を検討する際は、次のような観点を確認すると、誤解や過度な期待を避けやすくなります。
- 体験談と商品の効果を区別する:個人の変化が、その商品による効果を証明しているとは限りません。
- 重要な前提が説明されているか確認する:紹介者自身の経験や条件が、商品の訴求と関係する場合は、その説明にも目を向けます。
- 返金条件と問い合わせ先を購入前に確認する:返金対象、申請期限、必要書類、販売元の対応窓口などを把握しておくと、問題が起きた際に対応しやすくなります。
- 裁判の結果は主文と理由を分けて理解する:支払い命令の取り消しや損害額の認定など、異なる論点を一つの勝敗表現にまとめて判断しないことが大切です。
また、今回の訴訟では、購入者への返金、会社側の損害、返金原資の精算という複数の問題が絡み合いました。返金対応が進んだことだけで企業間の紛争が解決するわけではなく、逆に民事訴訟で金銭的な結論が変わったからといって、過去に生じた消費者の不信感まで自動的に解消されるわけでもありません。
本人が2026年10月14日の裁判結果報告で、ファンの信頼を裏切ったことへの反省を改めて示した点も、この騒動を理解するうえで見逃せません。法的な争いの結論と、発信者が受け手との信頼関係をどう回復していくかという課題は、別々に考える必要があります。
【てんちむ豊胸】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:てんちむが豊胸手術を公表したのはいつですか?
A1:2020年9月2日、自身のYouTubeチャンネルで謝罪動画を公開し、過去に自分の脂肪を胸に注入する豊胸手術を受けていたと説明しました。本人によると、手術を受けたのは公表時点から約6年前です。
Q2:てんちむの約3億8457万円の賠償命令はどうなりましたか?
A2:2024年12月の東京地裁判決では支払いが命じられましたが、2026年10月14日の東京高裁の控訴審では、その支払い命令が取り消されたと本人が報告しました。会社側には約224万円の支払いが命じられたとされています。ただし、10月26日にYUIKU株式会社が最高裁への上告および上告受理申立てを行ったと発表しています。
Q3:てんちむの豊胸手術は現在も続いているのですか?
A3:豊胸手術は継続する行為ではなく、過去に受けた手術について本人が公表したものです。現在の身体状況や追加手術の有無は、今回の訴訟判決からは判断できません。
Q4:モテフィットの返金騒動は解決したのですか?
A4:本人は2021年4月30日に購入者への返金完了を報告しました。一方、返金原資の精算や販売元との損害賠償をめぐる争いは別途続き、2024年の一審判決、2026年の控訴審判決へと進みました。会社側の最高裁への申立てを含め、購入者への返金と当事者間の法的紛争は区別して理解する必要があります。
てんちむさんの豊胸騒動は、2020年の手術公表と謝罪から、モテフィットの返金問題、販売元との損害賠償訴訟へと発展しました。2024年12月の一審では3億8457万4504円の支払いが命じられたものの、2026年10月14日の控訴審では支払い命令が取り消され、会社側に約224万円の支払いを命じる判決が言い渡されたと本人が報告しています。
ただし、YUIKU株式会社は控訴審でも説明義務違反と損害の認定が維持されたと説明し、10月26日には最高裁への申立てを公表しました。本人のいう「逆転勝訴」という表現だけでなく、判決の金銭的な結論、会社側の説明、今後の法的手続きを分けて捉えることが大切です。
この騒動の本質は、豊胸手術そのものの是非ではなく、商品を宣伝する立場にある人が、購入者の判断に影響する情報をどのように伝えるべきかという問題にもあります。2026年現在の動向を追う際は、本人の発表、企業の公式見解、報道各社が伝える判決内容を照らし合わせ、確定した事実と当事者それぞれの主張を区別して読むことが、騒動の実態を理解するための重要な判断基準となります。