30代女性の年収は平均いくらなのか。同年代の友人や同僚と比べて、自分の給料が高いのか低いのか、気になっている人は少なくないはずです。30代は昇進や転職によって収入が伸びる一方、雇用形態や働き方、勤続年数によって年収に差が生まれやすい時期でもあります。
2026年10月時点で最新の国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」によると、女性の平均給与は342万円です。年齢別では30〜34歳が約376万円、35〜39歳が約362万円となっています。ただし、この数字だけで30代女性の一般的な暮らし向きや、個人の給与水準を判断することはできません。厚生労働省の賃金統計や民間調査の中央値も照らし合わせながら、雇用形態、職種、学歴、手取り額、年収アップの方法まで整理します。
【2026年最新】30代女性の平均年収は?国税庁の最新データを確認

30代女性の年収を考えるうえで、まず押さえておきたいのが国税庁の「民間給与実態統計調査」です。民間企業で働く給与所得者の年間給与を集計しており、年齢別や男女別の水準を比較する際の基礎資料になります。
2026年9月に公表された令和7年分の調査では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円、男性は597万円、女性は342万円でした。女性の平均給与は前年の333万円から9万円増加しています。
年齢階級別に見ると、30〜34歳女性の平均給与は約376万円、35〜39歳女性は約362万円です。30代前半のほうが後半より高いという結果ですが、これは同じ女性が年齢を重ねると年収が下がることを意味するものではありません。異なる年齢層を同じ時点で比較した統計であり、雇用形態や勤続状況などの違いも影響します。
また、国税庁の調査は1月から12月まで引き続き勤務し、12か月分の給与を受け取った人を対象とした平均給与の集計を含みます。途中で退職した人や、その年に就職して12か月勤務していない人の年収とは、比較条件が異なる点にも注意が必要です。
【30〜34歳と35〜39歳を比較】平均年収・中央値・月給の違い
平均年収だけを見ると、30代女性の収入実態を十分に把握できません。ここでは国税庁の年間給与、厚生労働省の月例賃金、民間の年収中央値を並べて、それぞれの数字が示すものを整理します。
| 調査・指標 | 対象・年齢 | 金額 | 読み取り方 |
|---|---|---|---|
| 国税庁・平均給与 | 女性30〜34歳 | 約376万円/年 | 賞与などを含む年間の額面給与 |
| 国税庁・平均給与 | 女性35〜39歳 | 約362万円/年 | 30代前半より約13万円低い |
| 国税庁・平均給与 | 女性全体 | 342万円/年 | 全年齢の女性を対象とした平均 |
| 厚生労働省・所定内給与 | 女性30〜34歳 | 約28.3万円/月 | 残業代や賞与を含まない月例賃金 |
| 厚生労働省・所定内給与 | 女性35〜39歳 | 約29.2万円/月 | 月例賃金は30代後半のほうが高い |
| 国税庁・平均給与 | 女性の正社員・正職員 | 444万円/年 | 全年齢・通年勤務者の平均 |
| 国税庁・平均給与 | 女性の正社員以外 | 179万円/年 | 全年齢・通年勤務者の平均 |
| doda・年収中央値 | 女性30代・正社員 | 360万円/年 | 民間サービス登録者のデータ |
国税庁の2025年分調査では、女性の30〜34歳は約375.6万円、35〜39歳は約362.3万円です。対して、厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」では、一般労働者の女性の所定内給与額は30〜34歳が月28万3,200円、35〜39歳が月29万2,400円でした。
年収と月給で傾向が異なるのは、調査対象や賃金の定義が違うためです。国税庁の平均給与は年間の給料・手当と賞与を含みますが、厚生労働省の所定内給与額は、残業代などの超過労働給与を除いた月額で、賞与も含みません。厚生労働省の一般労働者の集計には短時間労働者が含まれない点も重要です。
つまり、30代後半の月例賃金が高くても、年間賞与や勤務形態、年間を通じた給与の受け取り方によって、年収の平均値は異なります。異なる統計の数字を単純に比較して「30代後半になると収入が下がる」と判断するのは適切ではありません。
30代女性の年収中央値は平均より低い?平均年収と中央値は、同じ意味ではありません。平均は対象者の年収を合計して人数で割った数字ですが、中央値は年収を低い順から高い順に並べたとき、真ん中に位置する人の年収です。
例えば、年収300万円、320万円、350万円、400万円、1,000万円の5人がいた場合、平均年収は474万円ですが、中央値は350万円です。高年収の人が含まれると平均が引き上げられるため、平均値だけでは典型的な収入水準をつかみにくい場合があります。
転職サービスのdodaが2025年12月に公表した年収データでは、2024年9月〜2025年8月に登録した約60万人の正社員について、30代女性の年収中央値は360万円、平均年収は393万円でした。
ただし、これはdodaのサービス登録者を対象とする民間データです。日本の30代女性全員を代表する公的な中央値ではありません。国税庁の年齢別平均給与とdodaの中央値を直接比べて、差額をそのまま一般的な年収格差と解釈することも避けるべきです。
自分の年収を比較するなら、同年代という条件に加え、正社員か非正規雇用か、フルタイム勤務か、賞与の有無、業界や勤続年数などもそろえて見ると、実態に近い判断ができます。
【正社員と非正規雇用】30代女性の年収差はなぜ生まれる?
女性の年収を左右する大きな要素の一つが雇用形態です。国税庁の2025年分調査では、1年を通じて勤務した女性の平均給与は、正社員・正職員が444万円、正社員・正職員以外が179万円でした。差は年間265万円に達します。
この数字は30代女性だけを切り出したものではありませんが、雇用形態による年収差の大きさを示しています。正社員では基本給に加えて賞与や役職手当、昇給の機会がある一方、パートやアルバイトなどでは勤務時間が短いことや、賞与・昇給制度が異なることが年収差につながります。
ただし、非正規雇用の人が必ずしも同じ時間働く正社員より低い時給で働いているという意味ではありません。年間給与の差には、労働時間、勤務日数、契約期間、職務内容なども反映されます。育児や介護、学び直しなどの事情から、意図的に勤務時間を調整しているケースもあります。
厚生労働省の2025年調査では、女性の一般労働者について、正社員・正職員の所定内給与額は月30万4,900円、正社員・正職員以外は月21万8,400円でした。月例賃金でも差が確認できますが、これも全年齢の平均であり、30代女性だけの数字ではありません。
30代女性の正社員比率とキャリアの壁内閣府男女共同参画局の2026年版男女共同参画白書によると、2025年の女性の正規雇用比率は25〜29歳で62.8%とピークを迎え、その後は年齢とともに低下する傾向が見られます。いわゆる「L字カーブ」です。
30代では、出産・育児や介護、転居などのライフイベントに伴い、勤務時間や雇用形態を変更する人もいます。ただし、すべての女性が同じ経路をたどるわけではありません。企業の育児支援制度、職種の柔軟性、本人の希望、復職後の配置などによって、キャリアの継続や収入の伸び方は変わります。
年収を上げたい場合は、単に正社員になることだけを目標にするのではなく、基本給、賞与、昇給制度、時短勤務時の処遇、管理職への登用実績まで確認することが大切です。雇用形態の変更によって収入が増えても、通勤時間や残業、家庭で必要な時間が大幅に増えれば、生活全体で見たメリットは小さくなる可能性があります。
【職種・業界・学歴】30代女性の年収が伸びやすい領域とは?
同じ30代女性でも、勤務する業界や職種によって給与水準は大きく異なります。専門性が高く、企業の収益や経営判断に直結する仕事では、経験や成果が報酬に反映されやすい傾向があります。一方、業界全体の利益率や賃金制度によって、仕事の難しさと給与水準が必ずしも比例しないこともあります。
年収が高い職種・業界をどう見るべきか職種別の年収ランキングを参考にする場合、dodaの「平均年収ランキング2025」では、正社員の登録者データを基にした職種別集計で、医師が平均年収1,063万円、投資銀行業務が932万円、運用(ファンドマネジャー/ディーラー)が842万円となっています。
ただし、これらは男女混合・全年齢の職種別データであり、30代女性の平均年収を示すものではありません。医師のように資格取得に長い時間がかかる仕事や、高度な金融知識と実績が求められる仕事も含まれるため、ランキングの順位だけを見て転職先を決めるのは現実的ではありません。
国税庁の2025年分調査で業界別の平均給与を見ると、電気・ガス・熱供給・水道業は854万円、金融業・保険業は726万円でした。一方、宿泊業・飲食サービス業は276万円です。これらも男女混合・全年齢の平均であり、業界に属するすべての企業や職種の給与が同水準というわけではありません。
30代女性が転職先を比較するなら、業界の平均年収だけでなく、応募する職種の給与レンジ、賞与の実績、残業時間、昇進の条件、女性管理職の登用状況を確認しましょう。特に、同じ職種でも企業規模や担当業務によって待遇が変わるため、求人票の年収例と実際の給与条件を分けて考えることが重要です。
女性の年収と学歴の関係厚生労働省の2025年賃金構造基本統計調査では、女性の学歴別の所定内給与額は、高校卒が月24万5,000円、大学卒が月32万7,400円でした。差は月8万2,400円です。ただし、この数値は30代女性に限ったものではなく、年齢や勤続年数、職種などの違いも含む集計です。
学歴と賃金には関連が見られますが、大学を卒業すれば必ず高年収になるわけではありません。専攻と仕事の関連性、資格、実務経験、専門スキル、勤務先の給与制度なども収入に影響します。30代から収入を伸ばす場合、学歴そのものを変えることより、現在の職務で評価される専門性を磨くほうが現実的なケースもあります。
例えば、経理・財務、データ分析、IT、プロジェクト管理、法人営業などの領域では、実績や担当範囲を具体的に説明できることが、昇給や転職時の評価につながります。資格取得を検討する場合も、取得後にどのような業務を担当でき、どの程度の求人需要があるのかを先に調べておきたいところです。
【年収別の手取り額】30代女性が実際に使えるお金はいくら?
年収を比較するときに見落としやすいのが、額面と手取りの違いです。国税庁の平均給与は税金や社会保険料を差し引く前の金額であり、その全額が銀行口座に振り込まれるわけではありません。
会社員の場合、給与から所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料などが差し引かれます。扶養家族の有無、加入する健康保険、居住地、賞与の割合などによっても手取り額は変わります。
独身で扶養家族がいない会社員を想定すると、額面年収360万〜380万円の場合、年間の手取りはおおむね280万〜300万円、12か月で均した金額は月23万〜25万円程度が一つの目安です。実際の金額は個別の税・社会保険料や賞与の支給方法によって変わるため、あくまで概算として捉えてください。
例えば、年収360万円でも、賞与が年間60万円なら月例給与の合計は300万円です。賞与がない場合と比べて毎月の生活費に充てられる金額が変わるため、年収が同じでも家計の感覚は異なります。住宅費や保育料、奨学金返済、通勤費などの負担によっても、自由に使えるお金は変わります。
同年代の年収と自分の年収を比較する際は、額面年収を基準にする一方、生活設計では毎月の手取りと賞与の使い道を確認しましょう。昇給によって額面が増えても、社会保険料や税負担も変わるため、増加分がそのまま手取りに反映されるわけではありません。
【年収アップ】30代女性が今からできる現実的な5つの方法
30代は、これまでの職務経験を整理し、今後の収入の伸ばし方を考えるうえで重要な時期です。年収アップを目指すなら、やみくもに資格を増やすのではなく、現在の職場で給与を上げられるか、転職によって市場価値を生かせるか、働き方を変える余地があるかを順番に確認するとよいでしょう。
1.現在の職場で昇給・昇進の条件を確認するまずは、基本給の決まり方、昇給の頻度、賞与の評価基準、役職手当、管理職への登用条件を確認します。成果を出していても評価制度が不透明な職場では、仕事量が増えるだけで年収が伸びない可能性があります。担当業務や改善実績を数値で整理し、評価面談で具体的に説明できるようにしておくことが大切です。
2.転職市場で自分の経験がいくらで評価されるか調べる同じ職種でも、企業や業界によって給与水準は異なります。求人票を複数比較し、現在の年収と提示される給与レンジの差を確認しましょう。転職サービスの年収データは参考になりますが、登録者の属性や調査方法が異なるため、複数の情報を組み合わせて判断が必要です。
3.専門スキルを実務と結びつける資格取得や学び直しを検討する場合は、希望する職種の求人で求められるスキルを先に調べましょう。例えば、経理なら決算業務や管理会計、ITなら担当領域の実装経験や運用実績、営業なら顧客開拓や売上改善の成果など、採用側が評価しやすい実務経験を積むことが収入アップにつながる可能性があります。
4.年収だけでなく、働き方と待遇全体を比較する転職先を選ぶ際は、提示年収だけでなく、賞与の実績、固定残業代の有無、年間休日、在宅勤務制度、育児・介護との両立支援なども確認します。年収が増えても、長時間労働や通勤負担が大幅に増えれば、生活全体の満足度が下がることがあります。無理なく働き続けられる環境かどうかも判断基準に含めましょう。
5.副業や社外活動は収益性と継続性を見極める本業で培った知識を生かした副業や業務委託は、収入源を増やす選択肢の一つです。ただし、始めれば必ず収入が増えるわけではありません。準備時間、経費、税務上の取り扱い、本業の就業規則などを確認し、継続できる範囲から始めることが大切です。短期的な売上だけでなく、将来のキャリアにつながる経験が得られるかも考えたいところです。
年収アップの優先順位は、現在の年収と希望する生活によって変わります。安定した働き方を優先する人は社内の昇給制度や福利厚生の改善から、専門性を生かして収入を伸ばしたい人は求人市場の給与レンジの確認から始めると、具体的な行動につなげやすくなります。
【30代女性の年収】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:30代女性の平均年収はいくらですか?
A1:国税庁の令和7年分「民間給与実態統計調査」では、30〜34歳女性が約376万円、35〜39歳女性が約362万円です。いずれも額面の平均給与で、賞与などを含みます。調査対象や雇用形態によって個人の年収とは差が生じます。
Q2:30代女性の年収中央値はいくらですか?
A2:dodaが2025年に公表した正社員の登録者データでは、30代女性の年収中央値は360万円でした。ただし、これは民間サービスの登録者を対象とした数値であり、日本の30代女性全体の中央値ではありません。公的な平均年収と比較する場合は、調査対象の違いを確認しましょう。
Q3:30代女性で年収400万円なら高いほうですか?
A3:国税庁の年齢別平均給与と比較すると、400万円は30代女性の平均を上回ります。ただし、業界、職種、勤務地、雇用形態、賞与、勤続年数によって評価は変わります。年収400万円という数字だけでなく、労働時間や福利厚生、将来の昇給余地も含めて考えると、より適切に判断できます。
Q4:年収360万円の場合、手取りはいくらになりますか?
A4:独身で扶養家族がいない会社員なら、年間手取りはおおむね280万〜290万円程度が目安です。社会保険料、所得税、住民税などによって変わり、賞与の割合によって月々の振込額も異なります。実際の給与明細や源泉徴収票で確認するのが確実です。
Q5:30代からでも年収を上げられますか?
A5:昇進・昇給の機会を生かす、給与水準の高い企業や職種へ転職する、専門スキルを身につけるなどの方法があります。まずは現在の職場の給与制度と、自分の経験が転職市場でどの程度評価されるかを調べ、具体的な目標額と行動計画を立てることが大切です。
2026年10月時点の最新の国税庁調査では、30〜34歳女性の平均給与は約376万円、35〜39歳女性は約362万円です。一方、厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、30代後半の女性の所定内給与額が前半を上回っています。これは年間給与と月例賃金で対象や定義が異なるためであり、数字を正しく読むには調査方法の理解が欠かせません。
また、正社員と正社員以外では平均給与に大きな差があり、職種、業界、学歴、勤続年数、賞与制度なども収入を左右します。中央値は平均値とは異なる視点を与えてくれますが、民間サービスの登録者データを日本全体の代表値として扱うことはできません。
同年代の年収と自分の年収を比較する際は、同じ条件のデータを選び、額面と手取りを分けて考えましょう。そのうえで、今の職場で昇給を目指すのか、転職で専門性を評価してもらうのか、働き方を見直すのかを整理すれば、年収アップに向けた次の一歩が見えてきます。
年収の平均は、自分の価値やキャリアの成功を決める数字ではありません。大切なのは、現在の収入と生活に必要なお金を把握し、将来どのように働きたいかに合わせて、無理なく収入を伸ばせる選択肢を見つけることです。 (出典: 女性 30 代年収(Yahoo!ニュース))