「日本映画大学はやばい」「偏差値がBFだから入りやすい?」「卒業しても映画業界に就職できないのでは?」――進学先を検討する高校生や保護者にとって、気になるのは大学の知名度だけでなく、学費に見合う教育を受けられるのか、卒業後に仕事につながるのかという点と考えられます。
2026年10月時点で確認できる河合塾Kei-Netの入試難易度、大学公式の就職実績、学費、カリキュラム、学生口コミを整理すると、日本映画大学は一般的な大学の偏差値や就職率だけでは評価しにくい、専門性の高い映画教育機関です。2026年3月卒業生の公式就職率は80%、2026年度入学者の初年度納付金は188万円。一方、最新の2027年度入試ボーダーラインもBFとなっており、映画制作の実習には相応の時間と労力が大切です。
【日本映画大学が「やばい」と言われる理由】偏差値・学費・実習の実態

日本映画大学が「やばい」と検索される背景には、主に3つの事情があります。偏差値がBFであること、私立大学として学費が高額であること、そして映画制作の実習が大変だという学生の声です。ただし、これらは同じ意味の問題ではありません。
理由1:偏差値BFが「簡単に卒業できる」という誤解を生む河合塾Kei-Netが公表する2027年度入試のボーダーラインでは、日本映画大学の映画学部・映画学科はBFです。BFは「ボーダーフリー」を意味し、模試のデータなどから合格可能性50%の偏差値ラインを設定できない場合に用いられます。
つまり、BFは大学の教育水準や卒業の難しさを直接示す数値ではありません。一般的な学力試験で測る入試難易度と、映画制作に必要な企画力、表現力、技術力、チームで働く能力は別の評価軸です。
また、BFだからといって、すべての入試方式で無条件に合格できるわけでもありません。日本映画大学には総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜、外国人留学生選抜などがあり、選抜方式によって求められる準備も異なります。
理由2:専門教育の学費が安くない2026年度入学者の初年度納付金は188万円です。授業料100万円、入学金30万円、施設設備費40万円、実習費18万円という内訳で、一般的な国公立大学の授業料水準と比べると、家計への負担は大きくなります。
加えて、2027年度入学者向けの大学公式学費案内では、初年度納付金は190万円に改定されています。2026年に受験を検討している人は、入学年度によって金額が異なる点にも注意が必要です。
映画制作では授業料だけでなく、通学費、食費、機材や制作に関連する費用、撮影時の移動費なども家計計画に関わります。実際にどの費用が大学納付金に含まれ、どの費用が別途必要になるかは、入学前に大学へ確認しておきたいところです。
理由3:実習の密度が高く、想像以上に忙しい日本映画大学は、講義を受けて映画について知識を身につけるだけの大学ではありません。学生同士が協力して作品を制作し、企画から撮影、録音、編集、上映までの流れを実践的に学びます。
大学公式のカリキュラムによると、講義・ワークショップと演習をおおむね8週間単位で切り替える構成です。演習期間は映画制作に集中するため、一般的な座学中心の大学生活を想像している人にとっては、時間的にも体力的にも負担が大きく感じられる可能性があります。
つまり、「やばい」という評判には、入試難易度や学費への不安だけでなく、映画づくりに本気で取り組むことの厳しさも含まれていると考えられます。
【2026年最新データ】偏差値BF・定員充足率93.6%・学費を比較
大学選びでは、口コミやイメージだけで判断するのではなく、入試難易度、学生数、学費、卒業後の進路を分けて見る必要があります。日本映画大学の公式発表、河合塾Kei-Net、大学ポートレートの公表データを整理しました。
| 確認項目 | 2026年時点の公表データ | 読み取れるポイント |
|---|---|---|
| 偏差値 | BF | 河合塾の2027年度入試ボーダーライン。入学後の学習難易度を示す数字ではない。 |
| 初年度納付金 | 188万円 | 2026年度入学者向け。2027年度入学者向けは190万円。 |
| 2026年3月卒業生の就職率 | 80% | 就職希望者59人のうち、大学の定義による就職者は47人。 |
| 2026年度の入学者数 | 126人 | 大学公式の入試結果に掲載された1年次入学者数。 |
| 入学定員 | 125人 | 2026年度の入学者数は定員を1人上回る。 |
| 収容定員充足率 | 93.6% | 2026年5月1日現在の在籍者468人、収容定員500人に基づく。 |
| 映画学部の専門コース | 10コース | 演出、技術、脚本・文芸、マネジメント、VFX特殊撮影などを学べる。 |
この数字から見えてくるのは、入試の偏差値だけで大学の価値を決めるのは適切ではないということです。2026年度の入学者数は126人で、入学定員125人を確保しています。在籍学生数も468人で、収容定員500人に対する充足率は93.6%です。
一方、収容定員充足率は100%を下回っています。この数字だけで経営状態や教育の質を断定することはできませんが、大学の規模や学生募集の状況を確認する材料にはなります。進学先として検討するなら、単年度の数字だけでなく、過去の入学者数や在籍者数の推移も併せて見ると判断しやすくなります。
なお、2026年10月時点で最新の河合塾Kei-Netの表示は2027年度入試向けです。「2026年度の偏差値」と「2026年に確認できる最新の入試ボーダーライン」は必ずしも同じものではありません。年度を区別して確認することが大切です。
【映画学部の10コース】日本映画大学のカリキュラムと実習内容
日本映画大学の大きな特徴は、映画制作の工程を専門分野ごとに学べることです。大学公式の学科・コース案内では、2024年度以降の入学生を対象とする10コース体制が紹介されています。監督や俳優を目指す学生だけでなく、撮影、音響、編集、脚本、映画ビジネスなどに関心がある学生にも選択肢があります。
10コースの特徴- 演出コース:企画、脚本、演出、監督など、映画作品を形にするための表現方法を学ぶ。
- 身体表現・俳優コース:演技や身体表現を通じて、映像作品における人物表現を探究する。
- ドキュメンタリーコース:取材、撮影、編集を体験し、人間や社会を映像で描く方法を学ぶ。
- 撮影照明コース:カメラワーク、フレーミング、照明など、映像を視覚的に表現する技術を身につける。
- 録音コース:映画の音を収録し、映像表現を支える音響技術を学ぶ。
- 編集コース:映像素材を構成し、物語や作品のリズムを組み立てる技術を学ぶ。
- 脚本コース:ストーリーや人物、台詞など、映画の土台となる脚本の書き方を探究する。
- 文芸コース:文学や物語への理解を深め、映画に限らない文章表現の力を養う。
- マネジメントコース:映画制作の進行管理、制作費、映画祭、劇場、作品公開などの仕組みを学ぶ。
- VFX特殊撮影コース:視覚効果や特殊撮影など、映像技術を使った表現を学ぶ。
カリキュラムは、1年次に共通の基礎を学び、その後、専門分野の演習やコース横断型の制作へと進む構成です。大学公式の演出コース案内では、2年次後期に学生がそれぞれ3分間の作品を企画・脚本執筆・監督する演習が紹介されています。
3年次には演出、俳優、撮影照明、録音、編集などの学生が連携して15分の短編映画制作に取り組み、4年次には各コースの学生が参加する30分の卒業制作に進みます。撮影技術だけでなく、他のスタッフとの調整、スケジュール管理、作品の完成度を高めるための判断力も求められます。
こうした授業は、映画の現場で必要となる役割分担やコミュニケーションを学ぶ機会になります。一方、自分の担当だけを進めればよいわけではなく、チーム全体の進行に合わせて動く必要があるため、実習が負担になる学生もいるはずです。
映画づくりの経験が少ない人でも基礎から学べる一方、授業を受け身でこなすだけでは十分に力を伸ばしにくい環境です。作品を完成させるために自分で考え、必要な技術を身につけ、周囲と協力する姿勢が欠かせません。
【評判・口コミ】「実習がきつい」は本当?学生の声から検証
日本映画大学の評判を調べると、映画制作の経験を積める点を評価する声がある一方、実習の忙しさ、施設、就職活動への不安を指摘する声も見られます。口コミを読む際には、投稿者の学年やコース、投稿時期を確認し、大学全体に当てはまる話なのかを見極めることが重要です。
肯定的な評価:映画について深く学べる口コミサイト「みんなの大学情報」には、現役で映画関係の仕事をする人から話を聞けることや、映画に関する知識を大量に得られること、実習を通して制作機材や映画づくりの流れを経験できることを評価する投稿があります。
映画制作を趣味として楽しむだけでなく、技術や知識を体系的に身につけたい人にとって、専門分野を学びながら作品を作れることは大きな魅力です。講義で得た知識を実習で試し、制作の結果から改善点を学ぶという流れも、専門教育ならではの経験です。
否定的な評価:休日の少なさや就職支援への不安同サイトに2026年2月に掲載された在学生の口コミでは、演出コースの座学・実習が忙しく、休日がほとんどないように感じることや、就職支援の情報を自分から積極的に集める必要があることが指摘されています。施設の使い勝手や学生生活に関する不満も見られます。
ただし、これは特定の学生による体験談です。すべての学生が同じスケジュールで学ぶとは限らず、コースや制作時期によって負担は変わる可能性があります。口コミの評価点だけで、大学全体の教育環境を断定するのは避けるべきです。
同サイトでは、大学全体の口コミ評価は25件で3.82となっています。参考情報にはなりますが、回答者が大学生全体を代表する無作為抽出の調査ではありません。肯定的な意見と否定的な意見の両方を読み、オープンキャンパスなどで実際の授業や施設について確認することをおすすめします。
入学前に確かめたい4つのポイント- 実習期間中の授業時間、撮影日程、課題の量。
- 撮影に使う校舎や設備への移動方法、通学時間。
- コース別の卒業制作の進め方と、学生が負担する費用の範囲。
- 就職支援の開始時期、求人情報の提供方法、個別相談の利用方法。
「実習がきつい」という評判は、単に授業が厳しいという意味だけではありません。複数人で作品を完成させるには、予定変更や役割分担への対応も必要です。そうした過程を学びの一部として受け止められるかどうかが、入学後の満足度を左右します。
【就職できないは誤解?】公式就職率80%と映画業界への進路
日本映画大学への進学を検討する人にとって、最も慎重に確認したいのが卒業後の進路です。大学公式の「進路・就職実績」によると、2026年3月卒業生の就職希望者は59人、大学の定義による就職者は47人で、就職率は80%でした。集計基準日は2026年5月1日です。
80%は「卒業生全員の80%が映画業界に就職した」という意味ではないこの就職率は、就職者数を就職希望者数で割った数値です。卒業生全員を分母にした数字でも、映画会社や映像制作会社への就職者だけを対象にした数字でもありません。
公式の進路状況では、2026年3月卒業生83人のうち、就職希望者は59人、就職者は47人です。就職者には自営業主等21人、無期雇用労働者26人が含まれます。大学が公表する就職率の定義では、有期雇用労働者については契約期間が1年以上かつフルタイム勤務相当という条件があり、該当者はこの年度の集計では0人です。
このため、就職率80%という数字は進路を考えるうえで有用ですが、「卒業後に映画業界で安定した正社員になれる確率」と同一視することはできません。雇用形態、業種、職種、就職準備中の人数まで確認することが必要です。
映画・映像業界にはどのような就職先があるのか日本映画大学の公式就職実績には、NHK、ソニーPCL、オー・エル・エム、共同テレビジョン、TOHOスタジオ、松竹映像センター、東映ラボ・テック、東映アニメーション、A-1 Pictures、Production I.G、MAPPAなど、映像制作や放送、アニメーションに関わる企業・団体が掲載されています。
ただし、大学が掲載する就職先一覧は、過年度の実績を含む一部抜粋であり、すべてが2026年3月卒業生の就職先というわけではありません。会社名が掲載されていることだけを理由に、自分も同じ会社へ就職できると考えるのは早計です。
フリーランスを含む業界構造を理解しておく映画業界では、作品ごとに制作チームが編成され、監督や制作スタッフからの依頼を受けて現場に参加する働き方もあります。大学公式も、卒業生がフリーランスとして活動する進路を紹介しています。
この働き方では、専門技術に加えて、現場で信頼される仕事ぶり、他のスタッフとの人間関係、過去の制作経験などが次の仕事につながる場合があります。卒業時点で希望職種に就けなかったとしても、その後の経験や人脈によって進路が変わる可能性がある一方、仕事や収入が常に安定するとは限りません。
大学の就職支援を活用しつつ、自分でもポートフォリオを整え、作品制作の経験を記録し、インターンシップや求人情報を早めに調べることが重要です。就職率だけを見るよりも、希望する職種の卒業生がどのような経路で仕事を得ているかを確認するほうが、進学後の計画を立てやすくなります。
【他大学との比較】日本映画大学に向いている人・向いていない人
映画や映像を学べる大学は、日本映画大学だけではありません。日本大学芸術学部映画学科、東京工芸大学、立命館大学映像学部など、映像表現や映画制作に関わる教育を行う大学もあります。ただし、学部構成や入試方式、専門分野、卒業後の進路は異なるため、偏差値だけで横並びに比較するのは適切ではありません。
比較するなら「何を学べるか」と「何を目指すか」日本映画大学は映画に特化した単科大学であり、演出、俳優、撮影照明、録音、編集、脚本、文芸、マネジメント、VFX特殊撮影など、映画制作の工程を細かく分けて学べる点が特徴です。
一方、総合大学や芸術系の大学では、映像以外の芸術分野や幅広い学問領域に触れられる場合があります。大学によっては、映像メディア、デザイン、情報技術、広告、コンテンツビジネスなどに力を入れていることもあります。自分が監督を目指すのか、撮影や録音などの技術職を目指すのか、あるいは映像を活用する一般企業への就職も考えているのかによって、選ぶべき大学は変わります。
日本映画大学に向いている人- 映画を観るだけでなく、自分で作品を作りたい人。
- 演出、撮影、録音、編集、脚本など、専門分野を深く学びたい人。
- 共同制作で他人と意見を交わし、役割を分担しながら作品を完成させたい人。
- 実習や卒業制作を通じて、映像制作の経験と作品実績を積みたい人。
- 就職活動や制作機会の獲得に向けて、自分から情報収集や準備を進められる人。
- 偏差値がBFであることだけを理由に、大学生活が楽だと考えている人。
- 映画には興味があるものの、作品制作やチームでの作業には関心が薄い人。
- 学費の負担が大きく、卒業までの費用計画を立てられていない人。
- 卒業後は特定の会社に必ず就職したいと考え、映画業界の働き方に柔軟性を持てない人。
- 実習の日程や課題に合わせて時間を調整することが難しい人。
進学先を決める際は、大学の知名度や偏差値の順位だけでなく、授業内容、実習の負担、学費、卒業生の進路を同じ基準で比べることが大切です。可能であれば複数の大学のオープンキャンパスに参加し、教員や在学生に授業の進め方、実習のスケジュール、就職支援の実態を質問してみましょう。
【日本映画大学やばい】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本映画大学の偏差値BFは、誰でも合格できるという意味ですか?
A1:いいえ。BFは河合塾が入試のボーダーラインを偏差値で設定できない場合に用いる表示で、無条件の合格を意味するものではありません。入試方式ごとの選考内容や出願条件を確認してください。
Q2:日本映画大学の就職率80%は、映画業界への就職率ですか?
A2:いいえ。2026年3月卒業生の公式就職率80%は、就職希望者59人のうち、大学の定義による就職者47人を対象に算出した数字です。映画業界だけの就職率ではなく、就職先一覧には過年度の実績も含まれています。
Q3:日本映画大学の初年度納付金は2026年度も190万円ですか?
A3:2026年度入学者向けは188万円です。2027年度入学者向けの公式学費案内では190万円となっています。受験する年度に対応した募集要項や学費案内を確認してください。
日本映画大学が「やばい」と言われる背景には、偏差値BF、初年度納付金の高さ、実習の忙しさ、卒業後の進路への不安があります。しかし、これらの情報だけで大学の価値や卒業生の将来を判断することはできません。
2026年3月卒業生の公式就職率は80%ですが、これは映画業界への就職率そのものではありません。2026年度入学者の初年度納付金は188万円で、2027年度入学者向けには190万円へ改定されています。また、大学は映画制作を中心とした10コース体制を採用し、実習や共同制作を通じて専門技術を身につける教育を行っています。
大切なのは、偏差値や口コミの評点だけで進学を決めないことです。映画を作ることへの意欲があり、制作現場で必要な技術や協調性を身につけたい人にとっては、学ぶ価値のある選択肢になり得ます。一方、学費の負担や実習の密度、卒業後の働き方が自分の希望と合わない場合は、他大学も含めて比較する必要があります。
進学前には、大学公式のカリキュラム、学費、最新の入試情報、就職実績を確認し、オープンキャンパスで実際の学習環境を確かめてください。「やばい」という評判をそのまま信じるのではなく、自分が4年間で何を学び、どのような仕事につなげたいのか。その問いに具体的に答えられることが、後悔のない大学選びにつながります。