FUNKY MONKEY BABYS(ファンキーモンキーベイビーズ)の作品を象徴するものといえば、著名人の顔を大きく写した「顔ジャケ」です。デビューシングル「そのまんま東へ」のそのまんま東(東国原英夫)を皮切りに、田中将大、明石家さんま、千鳥の大悟、渋谷凪咲、カンニング竹山、中村アンなど、さまざまな分野の著名人がジャケットを飾ってきました。
2026年はメジャーデビュー20周年の節目。6月配信の「奇跡じゃない」ではファンモンといきものがかりのメンバーによる4分割の顔ジャケットが登場し、8月発売の「夏子」では横澤夏子が起用されました。デビュー当時から続く伝統は、現在も新しい形で受け継がれています。
ファンモンの顔ジャケは、CDショップで目を引く大胆なデザインとして知られています。一般的なアーティスト写真やメンバーの集合写真とは異なり、作品ごとに異なる著名人の顔を大きく配置することで、ジャケットそのものが宣伝のきっかけになる仕組みを作り上げました。
特徴的なのは、起用される人物が芸能界の人気者だけに限定されていないことです。俳優、お笑い芸人、スポーツ選手、アナウンサーなど、活動分野は多岐にわたります。楽曲のテーマや映画・ドラマとのつながりを踏まえたキャスティングも多く、誰が登場するのかという期待そのものが、ファンモン作品を楽しむ要素になっています。
2026年の最新動向を見るうえで注目したいのが、20周年記念シングル「夏子」です。2026年8月5日に発売された同作では、楽曲名と名前が一致するお笑いタレントの横澤夏子がジャケットに登場しました。また、6月3日配信の「奇跡じゃない」では、ファンモンといきものがかりのメンバー4人を並べたジャケットが公開されています。外部の著名人を起用する伝統と、アーティスト自身の顔を前面に出す新しい表現が並び立っている点は、20周年ならではの変化です。
【歴代一覧】ファンモンの顔ジャケ芸能人と楽曲を年代別に比較

ファンモンのジャケット写真を振り返ると、2006年のメジャーデビューから2013年の解散までに、さまざまな著名人が作品を彩ってきたことが分かります。再始動後も顔ジャケは継続され、2026年には新たな展開が生まれています。
以下は、代表的なシングルと公開情報で確認できるジャケット起用人物を年代順に整理した一覧です。両A面作品や複数のジャケットが用意された作品は、人物をまとめて記載しています。
| 発売年 | 楽曲名 | ジャケットの人物 | 主な背景・注目点 |
|---|---|---|---|
| 2006年 | そのまんま東へ | そのまんま東(東国原英夫) | メジャーデビュー作。曲名にちなんだ起用が顔ジャケの出発点となった。 |
| 2006年 | 恋の片道切符 | 山田花子 | シリーズ初期のお笑いタレント起用作。 |
| 2006年 | ALWAYS | ペナルティ | お笑いコンビを起用した初期の顔ジャケ。 |
| 2007年 | Lovin' Life | 中嶋朋子 | 初期の代表曲を彩った俳優起用作。 |
| 2007年 | ちっぽけな勇気 | 脇知弘 | 俳優の存在感を生かした顔ジャケ。 |
| 2007年 | もう君がいない | 戸田恵梨香 | 切ない恋愛を描く楽曲のジャケットとして知られる。 |
| 2008年 | 旅立ち | 石田卓也 | 映画「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」とのつながりがある起用。 |
| 2008年 | 告白 | 船越英一郎 | 俳優の表情を前面に出した作品。 |
| 2008年 | 希望の唄/風 | 北乃きい | 映画「ラブファイト」との関係が注目された作品。 |
| 2009年 | 桜 | 徳井義実(チュートリアル) | お笑い芸人の起用が話題になった作品。 |
| 2009年 | ヒーロー/明日へ | 羽鳥慎一/中山雅史 | 応援ソングのテーマと人物の活動分野が結びついた起用。 |
| 2010年 | 涙/夢 | 蒼井優、佐藤隆太、はんにゃ、貫地谷しほり、富田靖子 | 初回生産限定盤に5種類のジャケットを用意。 |
| 2010年 | 大切 | 成海璃子 | 映画「書道ガールズ!! わたしたちの甲子園」と関連する作品。 |
| 2010年 | あとひとつ | 田中将大 | 高校野球の応援ソング。ミュージックビデオにも出演。 |
| 2011年 | ランウェイビート | 瀬戸康史/桜庭ななみ | 映画とのタイアップに関連する起用。 |
| 2011年 | それでも信じてる/ラブレター | 松岡修造/上田晋也 | 両A面作品で異なる著名人が登場。 |
| 2011年 | LOVE SONG | 優香 | 恋愛をテーマにした楽曲のジャケット。 |
| 2012年 | この世界に生まれたわけ | 松下奈緒 | 主演ドラマとのつながりがある作品。 |
| 2012年 | LIFE IS A PARTY | ビリー・ブランクス | トレーニングで知られる人物を起用。 |
| 2012年 | サヨナラじゃない | 内村光良 | 映画「ボクたちの交換日記」と関連する作品。 |
| 2013年 | ありがとう | 明石家さんま | 解散前のラストシングル。本人とのトークが起用のきっかけ。 |
| 2021年 | エール | 大悟(千鳥) | 再始動後初のシングル。応援歌のメッセージと人物像を重ねた。 |
| 2022年 | ROUTE 16 | 渋谷凪咲 | NMB48時代に顔ジャケをオマージュした縁もあり起用。 |
| 2023年 | YOU | カンニング竹山 | 2023年2月15日配信のデジタルシングル。 |
| 2025年 | Come back home | 中村アン | 主題歌を担当したドラマのダブル主演俳優を起用。 |
| 2026年 | 奇跡じゃない | ファンキー加藤、モン吉、吉岡聖恵、水野良樹 | いきものがかりとのコラボ曲。4人の顔を並べた4分割ジャケット。 |
| 2026年 | 夏子 | 横澤夏子 | 楽曲名と人物名の一致を生かした20周年記念シングル。 |
この一覧で押さえておきたいのは、顔ジャケが単なる有名人の写真集ではないことです。映画やドラマとのタイアップ、スポーツとの関係、楽曲名から生まれた発想、本人との交流など、起用の背景は作品ごとに異なります。
なお、同じシングルでも初回限定盤と通常盤で写真やデザインが異なる場合があります。「歴代ジャケ写」を画像で見比べるときは、楽曲名だけでなく、盤種や発売形態も区別すると混同を防げます。
【誕生の経緯】なぜファンモンの顔ジャケは定番になったのか
顔ジャケの出発点は、2006年1月のメジャーデビューシングル「そのまんま東へ」です。曲名にちなんで、当時そのまんま東の芸名で活動していた東国原英夫に出演を依頼したことが始まりでした。本人が快諾し、顔のアップを大きく使う大胆なジャケットが実現します。
ファンキー加藤は、後年のENCOUNTのインタビューで、当時の反響について振り返っています。顔ジャケを公開したところ、グループの公式ホームページのサーバーがダウンするほどの反響があり、「これは続けていくしかない」という流れになったと説明しました。
レコード会社ドリーミュージックの制作担当者も、Musicmanのインタビューで、曲名とそのまんま東の名前が起用の発想につながったことを明かしています。当時のグループには、まだ広く名前を知ってもらうための強い話題が必要でした。大胆な顔写真は、その課題に応える方法の一つだったのです。
ここで重要なのは、顔ジャケが最初から完成された長期戦略として始まったわけではない点です。曲名と人物名の組み合わせから生まれたアイデアが大きな反響を呼び、その成功を次の作品へとつなげていく中で、グループを象徴するスタイルへと育っていきました。
2007年以降、俳優や芸人など多彩な人物が登場するようになると、「次は誰がジャケットに出るのか」という関心も生まれます。曲を聴く前から作品を認識してもらえる仕組みができたことは、ファンモンの知名度を広げるうえでも大きな意味を持ちました。
【起用理由を比較】田中将大・明石家さんま・大悟・渋谷凪咲はなぜ選ばれた?
顔ジャケを深く理解するには、人物の知名度だけでなく、楽曲との接点を見ることが欠かせません。代表的な4作品を比較すると、起用理由の違いがよく分かります。
「あとひとつ」×田中将大
2010年8月発売の「あとひとつ」は、2010年の高校野球応援ソングとして制作された楽曲です。オリコンニュースや東北楽天ゴールデンイーグルスの当時の発表によると、田中将大はジャケット写真とミュージックビデオに出演しました。高校時代に斎藤佑樹と投げ合った経験を持つ田中は、球児たちの努力や挑戦を想起させる人物として、楽曲のメッセージと強く結びついています。
加えて、田中が同曲を登場曲として使用したことや、2013年の楽天の日本一をかけた試合で「あとひとつ」の大合唱が起きたことも、楽曲と野球の結びつきを深めました。ジャケットの印象が、音楽とスポーツの記憶にまで広がった代表例です。
「ありがとう」×明石家さんま
2013年2月発売の「ありがとう」は、FUNKY MONKEY BABYSにとって解散前のラストシングルでした。お笑いナタリーなどの報道によると、きっかけは2011年12月に出演したトーク番組「さんまのまんま」です。さんまがファンモンのシングル看板に自分も出てみたいと話したことから、メンバーが出演を直接交渉。その後、正式なオファーが実現しました。
ラストシングルという節目に、本人との交流から生まれた縁が結実した形です。顔ジャケは宣伝のための仕掛けにとどまらず、出演者との関係性や作品の歴史を記録する役割も担っていました。
「エール」×千鳥・大悟
2021年9月発売の「エール」は、ファンキー加藤とモン吉による再始動後初のシングルです。お笑いナタリーやJOYSOUND音楽ニュースの報道では、メンバーが大悟へのオファーについて、スタッフも含めて満場一致で決まったと説明しています。
大悟の起用について、グループ側は楽曲のメッセージである「日々苦しくとも生きる」を体現する存在として評価しました。華やかな成功者だけでなく、飾らない人間味を感じさせる人物を選んだ点に、再始動後の顔ジャケの特徴が表れています。
「ROUTE 16」×渋谷凪咲
2022年6月発売の「ROUTE 16」では、当時NMB48に所属していた渋谷凪咲が起用されました。公式発表や日刊スポーツの報道によると、渋谷は同年2月にNMB48の劇場盤CDでファンモンの顔ジャケをオマージュしていました。その縁もあり、今度は本家のジャケットに登場するという展開が生まれたのです。
グループ側は、夏らしい輝きや渋谷の明るい笑顔が作品のイメージに合うと説明しています。初回限定盤では「思い出の中の過去の自分」、通常盤では「現在の自分」を表現するなど、同じ人物でも異なる表情を使い分けた点も見どころです。
この4作品から見えるのは、顔ジャケの選定基準が一つではないということです。曲のテーマを象徴する人物、本人との交流から実現した人物、グループが表現したい人間像に合う人物、過去のオマージュが縁となった人物。それぞれの起用理由を知ると、ジャケットの見方も変わってきます。
【顔ジャケの評判】なぜ印象に残る?ファンモンジャケットの魅力と注意点
ファンモンの顔ジャケが長く記憶されている理由の一つは、視覚的な分かりやすさです。ジャケットいっぱいに人物の顔を配置する構図は、遠目でも目を引き、作品名と出演者を結びつけやすくします。デザインを一目見ただけで「ファンモンの作品だ」と認識できることは、シリーズを継続するうえで大きな強みです。
もう一つの魅力は、音楽の世界観と著名人のイメージを組み合わせる意外性にあります。田中将大と「あとひとつ」のように、楽曲のテーマと人物の経験が自然につながる作品もあれば、さんまのように、本人との交流やテレビでの会話が起点となる作品もあります。顔ジャケは、写真そのものに加えて、その人物が選ばれた経緯まで含めて楽しめる表現なのです。
一方で、顔写真のインパクトが強いため、音楽そのものよりも「誰がジャケットに出たか」が先に話題になることもあります。これは話題性を生む強みであると同時に、楽曲の魅力が写真の印象に埋もれかねないという弱点でもあります。
評判を判断する際には、次の3つの視点が役立ちます。
- 話題性:人物の意外性や知名度が、作品を知るきっかけになっているか。
- 楽曲との相性:人物の表情や活動歴が、歌詞や曲のテーマと結びついているか。
- 記憶に残る独自性:写真を見たときに、楽曲名や当時の出来事まで思い出せるか。
この基準で見ると、顔ジャケの価値は単に有名人を起用したことだけでは測れません。人物の表情と曲のメッセージが自然につながっている作品ほど、ジャケットを見返したときに音楽の記憶も呼び起こされやすくなります。
2026年の「夏子」も、楽曲名と横澤夏子の名前が一致するという、分かりやすく印象的な仕掛けを採用しています。タイトルと人物の関係性が一目で伝わることは、顔ジャケが長年培ってきた特徴の一つです。
【現在2026年】再始動後の顔ジャケはどう進化した?20周年の最新作
FUNKY MONKEY BABYSは2013年6月の東京ドーム公演をもって解散しましたが、2021年にファンキー加藤とモン吉の2人でFUNKY MONKEY BΛBY'Sとして活動を再開しました。再始動後も「エール」「ROUTE 16」「YOU」と顔ジャケを引き継ぎ、過去のファンにとってなじみ深いスタイルを継続しています。
2025年8月20日発売の「Come back home」では、ドラマ「こんばんは、朝山家です。」のダブル主演を務めた中村アンが起用されました。ENCOUNTのインタビューでファンキー加藤は、同曲がドラマの主題歌になったことから、主演の中村に依頼したと説明しています。作品との接点を重視する姿勢は、デビュー当時から続く顔ジャケの考え方と共通しています。
2026年6月3日配信の「奇跡じゃない」は、いきものがかりとのコラボレーション楽曲です。ジャケットにはファンキー加藤、モン吉、吉岡聖恵、水野良樹の4人のソロアーティスト写真が並び、顔を前面に出す伝統を4分割のデザインに発展させました。外部の著名人ではなく、共演するアーティスト自身を起用した点が新鮮です。
加えて、2026年8月5日発売の「夏子」では、横澤夏子がジャケットを担当しました。タイトルと人物名の一致を生かしたキャスティングで、テレビアニメ「ぐらんぶる」Season 3のオープニング主題歌という作品の背景も持っています。横澤はミュージックビデオにも出演しており、ジャケットだけでなく映像まで含めて楽曲の世界観を展開しました。
こうした動きを見ると、2026年の顔ジャケは、過去の様式をそのまま繰り返すだけではありません。著名人の起用、メンバー自身の顔の活用、他アーティストとのコラボレーションなど、作品に応じて表現を変えています。伝統を守りながら、時代に合わせて見せ方を更新している点が、20周年の大きな見どころです。
【ファンモンジャケット】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ファンモンの顔ジャケ第1弾は誰ですか?
A1:2006年1月のメジャーデビューシングル「そのまんま東へ」に起用された、そのまんま東(東国原英夫)です。曲名にちなんだオファーがきっかけとなり、顔ジャケがシリーズ化する出発点になりました。
Q2:「あとひとつ」のジャケット写真に写っている人物は誰ですか?
A2:プロ野球選手の田中将大です。2010年発売の同曲ではジャケットとミュージックビデオの両方に登場しました。高校野球応援ソングという楽曲のテーマと、田中の野球経験が強く結びついた作品です。
Q3:2026年現在、最新の顔ジャケは誰ですか?
A3:2026年10月時点で、個人の著名人を起用した最新のシングル顔ジャケは、8月5日発売の「夏子」に登場した横澤夏子です。また、6月3日配信の「奇跡じゃない」では、ファンモンといきものがかりのメンバー4人による4分割ジャケットが公開されています。
ファンモンの顔ジャケは、2006年の「そのまんま東へ」から始まり、著名人の知名度を借りた話題づくりと、楽曲の世界観を伝える表現の両面で独自の存在感を築いてきました。田中将大の「あとひとつ」、明石家さんまの「ありがとう」、千鳥・大悟の「エール」、渋谷凪咲の「ROUTE 16」など、作品ごとに異なる起用の背景があります。
2026年には横澤夏子を起用した「夏子」や、いきものがかりとの4分割ジャケットを採用した「奇跡じゃない」が登場し、顔ジャケの伝統は新たな段階に入りました。20年にわたる歩みを振り返ると、顔ジャケは単なる宣伝手法ではなく、楽曲と人物、そして時代の記憶を結びつける仕組みとして機能してきたことが分かります。
歴代のジャケットを見比べるときは、出演者の名前だけでなく、楽曲のテーマ、起用された時期、本人との関係性にも注目してみてください。ジャケットの裏側にある物語を知ることで、聴き慣れた名曲も、これまでとは少し違った角度から楽しめるはずです。