カーシェアで子どもと出かける際、悩みやすいのがチャイルドシートの確保です。車を予約できても、必要なシートが車内にあるとは限りません。6歳未満の子どもを乗せる場合、原則としてチャイルドシートの使用が法律で義務付けられているため、出発前の準備は欠かせません。
2026年10月現在、タイムズカー、三井のカーシェアーズ、オリックスカーシェア、トヨタシェアでは、チャイルドシートの貸し出し条件や利用者側で用意する必要性が異なります。公式情報をもとに、貸出料金、対象年齢、ISOFIX対応、持ち込みの考え方、予約時の注意点まで整理しました。
【2026年最新】カーシェアでチャイルドシートは借りられる?4社の違い

結論からいうと、カーシェアでもチャイルドシートを借りられるサービスはあります。ただし、すべての車両に標準装備されているわけではなく、貸し出しオプションが使えるステーションや車両も限られます。
4社の公式サイトを比較すると、サービス選びの要点は「チャイルドシートを借りられるか」だけではありません。子どもの年齢や体格に合うシートを確保できるか、利用時間に対して料金が妥当か、予約時に対象車両を指定できるかも重要です。
| サービス | 貸し出し・料金 | 装備・対応状況 | 利用時のポイント |
|---|---|---|---|
| タイムズカー | 1台1,100円 | 新生児~4歳頃、ISOFIX対応。体重2.5~18kg、身長40~105cmが目安 | 対象ステーションで事前予約。1予約につき最大2台 |
| 三井のカーシェアーズ | 貸し出しなし | 車両はISOFIX対応のチャイルドシートに対応 | チャイルドシートは利用者が用意。ジュニアシートの標準装備も順次終了 |
| オリックスカーシェア | 貸し出しなし | チャイルドシート・ジュニアシートは標準装備として案内されていない | 利用者自身で用意し、適切に取り付ける |
| トヨタシェア | 550円/72時間 | 一部車両でチャイルドシートのオプションを設定 | 車両ごとのオプション設定を予約画面で確認 |
出典:タイムズカー「オプションサービス」、三井のカーシェアーズ「よくあるご質問」、オリックスカーシェア「よくあるご質問」、トヨタシェア「ご利用料金」。料金は各社公式案内に掲載された金額です。
この比較で特に注意したいのが、三井のカーシェアーズのジュニアシートです。以前は標準装備されていましたが、公式案内では2024年4月以降、導入車両から順次搭載を終了し、既存車両についても順次撤去するとされています。過去の利用経験をもとに「今回も車内にあるはず」と判断するのは危険です。
また、トヨタシェアとトヨタレンタカーは別のサービスです。トヨタレンタカーにも有料のチャイルドシート貸し出しがありますが、レンタカーの料金や貸し出し条件を、そのままトヨタシェアに当てはめることはできません。
【料金比較】タイムズカーとトヨタシェアはどちらがお得?
チャイルドシートの貸出料金だけを比べると、タイムズカーは1台1,100円、トヨタシェアは550円/72時間です。短時間の利用でも、公式掲載のオプション料金には差があります。
ただし、料金の安さだけで決めるのは早計です。トヨタシェアのオプションは一部車両に限られ、タイムズカーも対象ステーションでなければ利用できません。希望日時に必要なシートを確保できるかどうかが、実際の比較では先になります。
タイムズカー:新生児から4歳頃までの利用を想定タイムズカーの公式案内では、チャイルドシートの料金は1台1,100円です。ISOFIX対応で、新生児から4歳頃まで使用できるタイプとされ、適応体重は2.5~18kg、身長の目安は40~105cmです。1回の予約につき最大2台まで利用できます。
予約時には、対象ステーションを検索し、オプションとしてチャイルドシートを選択する必要があります。オプション利用は事前予約が必須で、利用開始後に追加することはできません。
もうひとつの注意点は予約経路です。公式案内では、チャイルドシートなどのオプションはWebサイトから予約する必要があり、アプリからは選択できないとされています。普段アプリで車を予約している人も、チャイルドシートを使う場合は予約方法を確認しましょう。
トヨタシェア:72時間単位の料金設定トヨタシェアの公式料金ページでは、チャイルドシートの料金は550円/72時間と案内されています。ただし、設定があるのは一部車両のみです。すべてのステーションや車両で借りられるわけではありません。
また、公式の貸渡規約では、法律上必要な装備品を利用者側の費用と責任で確保し、適切に装着することが定められています。オプションを予約できない場合に備え、持ち込み用のシートを用意するか、別の車両・サービスを検討しておくと安心です。
貸し出しがないサービスでは、持ち込み費用も考える三井のカーシェアーズとオリックスカーシェアは、チャイルドシートを利用者自身で用意する方式です。すでに自分のシートを持っている家庭なら追加の貸出料金を抑えられますが、カーシェアのためだけに購入する場合は、製品代や持ち運びの負担も含めて判断する必要があります。
旅行先で短時間だけ車を使う場合は、貸し出しオプションのある車両を選ぶほうが荷物を減らせることがあります。一方、日常的にカーシェアを使い、子どもに合ったシートを毎回使いたい家庭では、持ち込みのほうが使い勝手に優れる場合もあります。
【持ち込み・ISOFIX】車種選びで失敗しないための確認点
カーシェアにチャイルドシートを持ち込むことを考えているなら、まず確認したいのが、車両とシートの適合性です。ISOFIX対応車であれば、どのチャイルドシートでも取り付けられるという意味ではありません。
ISOFIX対応車種でも、シート側との適合確認が必要ISOFIXは、車両側の専用金具とチャイルドシートを接続して固定する方式です。三井のカーシェアーズは公式FAQで、車両がISOFIX取付のチャイルドシートに対応していると案内しています。
ただし、車種やシートの種類によって適合条件は異なります。持ち込むシートの取扱説明書や適合車種一覧を確認し、車両側の取付位置と一致するかを調べてください。車両の「ISOFIX対応」という表示だけで判断せず、製品メーカーが指定する条件まで確認することが大切です。
持ち運びやすさだけで選ばないカーシェア用にチャイルドシートを購入する場合、軽さやコンパクトさは魅力的です。しかし、最優先すべきなのは、子どもの年齢・身長・体重に適合し、車両に正しく取り付けられることです。
- 新生児・乳児:新生児から使用できる乳児用シートか、製品の適応体重・身長を確認する。
- 幼児:子どもの体格に合った幼児用シートを選び、ハーネスの調整方法も確認する。
- 学童期:身長や体格に応じてジュニアシートなどを検討し、シートベルトが首や腹部にかからないかを確認する。
- 公共交通機関との併用:駅まで徒歩や電車で移動するなら、重量、収納サイズ、持ち手の有無も比較する。
特に新生児を乗せる場合は、単に「チャイルドシート」と書かれているだけでは十分ではありません。対象年齢や適応体重、後ろ向きでの使用条件などを確認し、子どもの体格に合う製品を用意しましょう。
【予約から出発まで】チャイルドシートの取り付け方法と注意点
チャイルドシートの手配ができても、取り付けが不十分なら安全性は損なわれます。カーシェアは自分の車と異なり、車種やシートの仕様が利用のたびに変わる可能性があるため、出発前の確認が欠かせません。
予約前に確認すること- 利用日時にチャイルドシートの貸し出しが可能か。
- 予約した車両に必要なオプションが設定されているか。
- 持ち込みの場合、シートと車両の適合条件を満たしているか。
- 子どもの年齢・身長・体重が、シートの使用条件に合っているか。
- 必要な台数を確保できるか。きょうだいで利用する場合は特に注意する。
タイムズカーは、対象ステーションを検索してオプションを事前予約します。トヨタシェアは、車両ごとにオプションの設定状況が異なるため、予約画面で確認が必要です。貸し出しのない三井のカーシェアーズやオリックスカーシェアでは、利用者がシートを準備してから予約車両との適合を確認する流れになります。
出発前の取り付けチェック取り付け時は、製品の取扱説明書と車両の取扱説明書に従って作業します。ISOFIX式なら専用金具への接続とロック状態、シートベルト固定式ならベルトの通し方や締め付け具合を確認してください。固定後にシートを揺らし、取り付けが緩んでいないかも確かめます。
子どもを座らせた後は、肩ベルトや腰ベルトが適切な位置にあるか、ねじれや緩みがないか、バックルが確実に留まっているかを確認します。厚手の上着などによってハーネスが体に密着しない場合もあるため、衣服の状態にも気を配りましょう。
タイムズカーの公式案内でも、車内に取り付けマニュアルがあることに加え、出発前の安全確認を求めています。取り付けに不安がある場合は、自己判断で出発せず、説明書やメーカーの案内を確認してください。
【安全データ】6歳未満のチャイルドシート義務と見落としやすい問題
道路交通法第71条の3第3項では、原則として6歳未満の幼児を乗せて自動車を運転する際、チャイルドシートを使用することが義務付けられています。カーシェアでの短距離移動や、駅・病院までの送迎であっても、基本的な考え方は変わりません。
警察庁が公表した2026年のチャイルドシート使用状況全国調査によると、6歳未満の子どもの使用率は84.0%でした。一方、取り付けられたシートのうち、適切に取り付けられていた割合は77.6%、子どもを適切に着座させていた割合は58.7%にとどまっています。
警察庁は加えて、チャイルドシートを使用していない場合の致死率が、適正に使用している場合の約5.3倍になると説明しています。シートを用意するだけではなく、正しく取り付け、子どもを適切に座らせるところまでが安全対策です。
また、6歳になれば必ずチャイルドシートを卒業してよいというわけでもありません。警察庁やJAFは、6歳以上でも体格の事情でシートベルトを適切に着用できない場合には、チャイルドシートの使用を勧めています。JAFは身長150cmに達するまでの使用を推奨しています。
カーシェアで見落としやすいのは、「車内にシートがあること」と「そのシートが自分の子どもに合っていること」を混同してしまう点です。ジュニアシートが残っている車両であっても、子どもの体格や製品の使用条件に合わなければ、そのまま使うべきではありません。
【プロの結論】家庭の利用スタイル別に選ぶカーシェア
4社のサービスを選ぶ際は、単純な料金比較よりも、子どもの年齢、利用頻度、シートを運ぶ手間、希望日時に借りられる確実性を組み合わせて判断するのが合理的です。
貸し出しを優先したい家庭新生児から4歳頃までの子どもを乗せ、シートを持ち歩きたくない場合は、タイムズカーのチャイルドシートオプションが候補になります。料金は1台1,100円ですが、対象ステーションと予約方法の確認が必要です。トヨタシェアも、一部車両で550円/72時間のオプションを設定しています。
自分のシートを使いたい家庭子どもの体格に合ったシートを継続して使用したい場合は、持ち込みを前提に考えると選択肢が広がります。三井のカーシェアーズはISOFIX対応の車両を用意しており、オリックスカーシェアはチャイルドシートとジュニアシートを利用者自身で用意するよう案内しています。
利用頻度が高い家庭毎週の送迎や買い物などでカーシェアを繰り返し使うなら、貸出料金の積み重なりと、シートを持ち運ぶ負担を比較しましょう。毎回貸し出しを利用する場合と、自分のシートを持ち込む場合では、費用だけでなく出発までの準備時間も変わります。
ただし、持ち込み用のシートを購入する場合も、軽さや価格だけで決めるのは避けたいところです。車両との適合性、子どもの体格への対応、説明書の分かりやすさまで含めて比較することが、長く安全に使うための判断基準になります。
【カーシェアのチャイルドシート】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:カーシェアのチャイルドシートは無料で借りられますか?
A1:サービスによって異なります。タイムズカーは1台1,100円、トヨタシェアは一部車両で550円/72時間です。三井のカーシェアーズとオリックスカーシェアは、利用者自身で用意するのが基本です。
Q2:カーシェアにチャイルドシートを持ち込んでもよいですか?
A2:持ち込みを検討する場合は、各社の利用規約と車両への適合条件を確認してください。三井のカーシェアーズは利用者自身での用意を案内しており、トヨタシェアの貸渡規約でも、必要な装備品は利用者側で確保し、適切に装着することが定められています。
Q3:ISOFIX対応車なら、どのチャイルドシートでも取り付けられますか?
A3:いいえ。ISOFIX対応車でも、シートの適合条件や対象車種を確認する必要があります。車両と製品それぞれの取扱説明書を確認し、指定された方法で固定してください。
Q4:6歳になったらチャイルドシートは必要なくなりますか?
A4:法律上の使用義務は原則として6歳未満が対象ですが、6歳以上でも体格によってはチャイルドシートの使用が推奨されます。JAFは、シートベルトを適切に着用できる体格の目安として身長150cmに達するまでの使用を勧めています。
Q5:カーシェアで新生児を乗せることはできますか?
A5:可能ですが、新生児から使用できるチャイルドシートを確保し、子どもの体格と車両の適合条件を確認する必要があります。タイムズカーの貸し出しオプションは新生児から4歳頃までの使用を想定しています。トヨタシェアは対象車両とシートの仕様を予約時に確認してください。
カーシェアでチャイルドシートを借りたいなら、まずタイムズカーとトヨタシェアの貸し出しオプションを確認し、希望日時に利用できる車両があるかを調べましょう。タイムズカーは1台1,100円、トヨタシェアは一部車両で550円/72時間です。一方、三井のカーシェアーズとオリックスカーシェアでは、基本的に自分でシートを用意する必要があります。
予約時に最も大切なのは、シートの貸し出しの有無だけでなく、子どもの年齢・身長・体重に適合するものを確保できるか、車両に正しく取り付けられるかを確認することです。ISOFIX対応の表示や、過去に利用した車両の装備だけで判断せず、予約ごとに条件を確かめてください。
短時間の送迎でも、安全対策を省略する理由にはなりません。予約前の確認、正しい取り付け、出発直前のチェックを習慣にすれば、カーシェアでも子どもとの移動をより安全に計画できます。
主な参照資料:タイムズカー公式「オプションサービス」、三井のカーシェアーズ公式FAQ・カーライフ通信、オリックスカーシェア公式FAQ、トヨタシェア公式「ご利用料金」・貸渡規約、警察庁「子供を守るチャイルドシート」、JAF「チャイルドシートはいつまで使用すればいいですか?」。料金・サービス条件は2026年10月時点の公式掲載情報をもとに整理しています。