月井隼南(つきい・じゅんな)さんは、フィリピン出身の日系空手家で、2022年ワールドゲームズの女子組手50kg級で金メダルを獲得した世界的な実績を持つアスリートです。3歳で日本に移住し、拓殖大学で学んだ後、フィリピン代表として国際大会に出場。2019年東南アジア競技大会でも金メダルに輝きました。
一方、2024年には現役の競技空手からの引退と総合格闘技(MMA)への転向を発表しています。2026年10月現在は、空手で培った打撃技術を新たな競技に生かしており、11月23日にはDEEP JEWELS 55への出場が予定されています。この記事では、プロフィールや学歴、教員経験、所属先、金メダル獲得の経緯から、転向後の最新動向までを整理します。
【プロフィール】月井隼南はどんな空手家?生年月日・出身地・本名を整理

月井隼南さんは、幼少期から日本で空手を学び、のちにフィリピン代表として国際舞台で活躍した選手です。日本とフィリピン、両方の文化的背景を持つことが、彼女の競技人生を理解するうえで要点になります。
国際大会の公式記録では、英語名の「Junna Tsukii」として登録されています。フルネームは「Junna Villanueva Tsukii」と表記され、フィリピンのパサイで生まれました。父親は日本人で空手の指導者、母親はフィリピン人です。
2026年10月26日時点で34歳ではなく、35歳。1991年9月30日生まれのため、同年の誕生日を迎えています。
| 項目 | プロフィール |
|---|---|
| 名前 | 月井隼南(つきい・じゅんな) |
| 英語名 | Junna Villanueva Tsukii |
| 生年月日 | 1991年9月30日 |
| 年齢 | 35歳(2026年10月26日時点) |
| 出身地 | フィリピン・パサイ |
| 家族のルーツ | 日本人の父親、フィリピン人の母親 |
| 競技歴 | 空手から総合格闘技(MMA)へ転向 |
| 代表的な実績 | 2019年東南アジア競技大会金メダル、2022年ワールドゲームズ金メダル |
| 大学 | 拓殖大学 |
月井さんの特徴として知られるのが、女子組手50kg級で培ったスピードと打撃技術です。空手では、相手との距離を正確に測り、限られた時間のなかで有効な技を決める判断力が大切です。こうした技術は、競技転向後のMMAでも重要な基礎になります。
【経歴】フィリピン出身から日本移住、拓殖大学での学びと教師経験まで
月井隼南さんはフィリピンで生まれ、3歳のときに日本へ移住しました。幼い頃から日本で生活し、父親の影響で7歳から空手を始めています。競技を始めた年齢と日本へ移住した年齢は異なるため、「3歳から空手を始めた」という理解は正確ではありません。
父親は空手の指導者で、月井さんが競技を始めるきっかけを作った人物です。空手を通して技術だけでなく、礼儀や競技者としての姿勢を学んだことが、後の国際舞台での活躍につながりました。
学生時代は大阪の東大阪大学敬愛高等学校で学び、その後、東京の拓殖大学へ進学しました。大学では競技を続けながら学業にも取り組み、社会科の教員免許を取得しています。卒業後には母校で教師として勤務した経験もあり、トップアスリートとしての顔だけでなく、教育現場で働いた経歴も持っています。
競技者が引退後の生活を見据えて資格を取得することは珍しくありませんが、月井さんの場合は、教員免許を取得し、実際に教師として働いた点が特徴です。競技一筋の経歴ではなく、教育という別の専門性も身につけてきました。
日本代表候補からフィリピン代表へ月井さんは日本で空手の実力を伸ばし、高校時代には日本代表に招集された経歴もあります。しかし、2015年から2016年にかけて右膝の半月板や前十字靱帯の負傷に悩まされ、競技生活の継続が難しい時期を経験しました。
その後、2017年にフィリピン代表として競技に臨む道を選びます。ワールド空手連盟(WKF)の紹介記事やアジア競技大会の選手プロフィールでは、日本人の父親とフィリピン人の母親を持ち、母親のルーツがある国を代表する選択をした経緯が紹介されています。父親も、この決断を後押ししたとされています。
日本で育った選手がフィリピン代表として戦うことには、国籍や文化的背景だけでは説明しきれない競技上の決断があります。日本で積み上げた技術を生かしながら、母親のルーツがある国の代表として世界に挑む。その選択が、2019年と2022年の金メダルへとつながっていきました。
【空手の実績】2019年東南アジア競技大会と2022年ワールドゲームズで金メダル
月井隼南さんの競技人生を語るうえで欠かせないのが、2019年の東南アジア競技大会と2022年のワールドゲームズです。いずれも女子組手50kg級で頂点に立ち、フィリピンを代表する空手選手として評価を高めました。
2019年東南アジア競技大会で金メダル2019年12月、フィリピンで開催された第30回東南アジア競技大会(SEA Games)で、月井さんは女子組手50kg級の金メダルを獲得しました。
東南アジア競技大会は、東南アジア諸国の代表選手が参加する総合スポーツ大会です。開催国のフィリピン代表として出場した月井さんにとって、母親のルーツがある国で結果を残したことは、競技経歴の大きな節目となりました。
2018年のジャカルタ・アジア競技大会では女子組手50kg級で銅メダルを獲得しており、2019年の金メダルはアジア地域の国際大会で積み上げた実績の一つです。
2022年ワールドゲームズで世界の頂点へさらに大きな成果となったのが、2022年7月に米国アラバマ州バーミングハムで開催されたワールドゲームズです。月井さんは女子組手50kg級で金メダルを獲得しました。
ワールドゲームズの公式記録と公益財団法人全日本空手道連盟の大会結果では、同階級の優勝者としてフィリピン代表のJunna Tsukiiが記録されています。決勝ではベネズエラのヨルゲリス・サラサール選手を2対0で破り、優勝を決めました。準決勝では日本の宮原美穂選手に4対3で勝利しています。
フィリピンのGMA Newsなどの報道によると、この金メダルは2022年大会におけるフィリピン選手団の最初の金メダルでもありました。月井さん個人の栄冠であると同時に、代表チームにとっても大きな意味を持つ結果だったのです。
なお、ワールドゲームズは、オリンピックの実施競技とは異なる競技も含む国際総合スポーツ大会です。「ワールドゲームズで金メダルを獲得した」という実績と、「WKFの世界選手権で優勝した」という実績は、大会の種類が異なります。月井さんの代表的な世界大会での実績を調べる際には、両者を混同しないことが大切です。
【2026年最新】月井隼南の現在は?空手引退とMMA転向後の活動
月井隼南さんの現在を理解するうえで、最も重要な転機は2024年の競技転向です。2024年6月、月井さんは現役の競技空手から退き、総合格闘技(MMA)へ挑戦することを公表しました。
長年取り組んできた空手を競技者として一区切りとし、新しい舞台で挑戦を続けるという決断です。空手で積み上げた経験を捨てるのではなく、打撃を中心とした技術を、組み技や寝技も含むMMAのルールに適応させる必要があります。
2024年にMMAデビュー月井さんは2024年8月31日、DEEPの大会でプロMMAデビューを果たしました。初戦では一本勝ちを収めた一方、その後は異なるルールへの適応に苦しむ試合も経験しています。
空手の組手では、距離の取り方や瞬間的な攻防、相手の動きを読む能力が重要です。しかし、MMAでは打撃に加え、タックルへの対応、ポジション争い、関節技や絞め技への防御も求められます。空手で世界の頂点に立った選手であっても、競技転向後に新たな技術を身につける必要があるのです。
2025年から2026年の試合結果2025年11月には、月井さんが1ラウンド35秒でTKO勝ちを収めた試合がGMA Newsなどで報じられました。空手で培った打撃力をMMAの試合でも発揮した結果です。
一方、2026年5月24日に開催されたDEEP JEWELS 53では、桐生祐子選手と対戦し、2ラウンド1分37秒にTKO負けを喫しました。DEEP公式の大会結果にも記録されている試合です。勝利だけでなく、敗戦を通じて競技転向後の課題が浮かび上がっている状況です。
加えて、2026年9月6日開催予定だったDEEP JEWELS 54では、練習中の負傷により欠場が発表されました。その後、DEEP公式は、月井さんと海咲イルカ選手の対戦を11月23日のDEEP JEWELS 55で実施するカードとして掲載しています。
2026年10月26日時点では、11月23日のDEEP JEWELS 55で海咲イルカ選手と対戦する予定です。ただし、これは今後の予定であり、試合がすでに行われたわけではありません。今後の競技活動を判断するうえでは、実際の試合結果や大会主催者の発表を確認する必要があります。
【所属先・仕事・交友関係】コア・ライフプランニングやヒディリン・ディアスとの関係
コア・ライフプランニング株式会社との関係月井さんのプロフィール情報には、保険代理店のコア・ライフプランニング株式会社への在籍が掲載されてきました。競技活動と仕事を両立するキャリアに関心を持つ読者にとって、注目されるポイントです。
ただし、2026年の格闘技活動についてDEEP公式が示している所属表記は「FIGHT BASE 都立大」などの競技上の所属情報です。コア・ライフプランニング株式会社への現在の在籍状況と、格闘技団体での所属は別の情報として整理する必要があります。企業への在籍が現在も続いているかどうかは、近年の大会資料だけでは判断できません。
また、教師として勤務した経歴についても、過去の職歴と現在の仕事を区別が必要です。教員免許を取得し、実際に教育現場で働いた経験があることは月井さんの経歴の一部ですが、2026年現在も教師として勤務していることを示す情報とは異なります。
ヒディリン・ディアスとの交流月井さんは、フィリピンのスポーツ界で活躍するヒディリン・ディアス選手とも交流があります。ディアス選手は、東京オリンピックのウエイトリフティング女子55kg級で金メダルを獲得し、フィリピン史上初のオリンピック金メダリストとなった人物です。
2022年7月26日にフィリピンのバギオで行われたディアス選手とジュリアス・ナランホ氏の結婚式には、月井さんも出席しました。マニラ・ブレティンなどの報道でも、ワールドゲームズの空手金メダリストである月井さんが式に参列したことが紹介されています。
異なる競技で国際大会の頂点に立った選手同士が交流していることは、フィリピンのスポーツ界における月井さんのつながりを示すエピソードです。また、同じフィリピン空手代表の三須れもん選手からも慕われる存在として紹介されています。
こうした交友関係は、競技成績とは別の側面から月井さんの人物像を伝えています。ただし、著名選手との交流があることと、特定の競技団体や企業に所属していることは別の事実です。それぞれの情報を分けて理解することが、プロフィールを正しく把握するポイントになります。
【プロの結論】月井隼南の経歴から読み解く、世界王者の強さと競技転向の意味
月井隼南さんの経歴を振り返ると、単に空手で金メダルを獲得した選手というだけでは、その歩みの全体像は見えてきません。日本で育ち、日本の競技環境で技術を磨き、フィリピン代表として国際大会に挑戦し、世界大会の頂点に立った。その後、競技空手からMMAへと進路を変えています。
この経歴から読み取れるのは、競技者の価値が一つの大会結果だけで決まるわけではないということです。2019年の東南アジア競技大会、2022年のワールドゲームズで獲得した金メダルは、空手選手としての実力を示す確かな実績です。一方、2024年以降のMMAでの挑戦は、異なるルールのなかで技術を再構築する新しい段階にあたります。
空手で高い実績を持つ選手がMMAに転向した場合、打撃の強さだけで勝ち続けられるとは限りません。組み技への対応、試合運び、スタミナ配分、寝技の防御など、競技ごとに異なる要素が勝敗を左右します。月井さんの試合結果を評価する際も、空手時代のタイトルとMMAの戦績を混同せず、それぞれの競技で何を達成しているかを見る必要があります。
また、大学で学び、教員免許を取得し、教師として勤務した経験は、競技以外のキャリアも築いてきたことを示しています。アスリートの人生は現役時代だけで完結するものではありません。競技と仕事、専門性の獲得、新たな挑戦をどう組み合わせるかという視点からも、月井さんの歩みには注目する価値があります。
【月井隼南】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:月井隼南は何歳ですか?
A1:1991年9月30日生まれで、2026年10月26日時点では35歳です。
Q2:月井隼南はなぜフィリピン代表なのですか?
A2:日本人の父親とフィリピン人の母親を持ち、フィリピンにルーツがあります。日本で空手の実力を磨いた後、2017年にフィリピン代表として競技に臨む道を選びました。
Q3:月井隼南の空手の主な実績は何ですか?
A3:2019年東南アジア競技大会と2022年ワールドゲームズの女子組手50kg級で金メダルを獲得しています。また、2018年アジア競技大会では銅メダルを獲得しました。
Q4:月井隼南は現在も空手の選手ですか?
A4:2024年6月に現役の競技空手から退き、総合格闘技(MMA)へ転向することを発表しました。2026年もMMAの試合に出場しており、11月23日のDEEP JEWELS 55では海咲イルカ選手との対戦が予定されています。
Q5:月井隼南は大学で何を学び、教師をしていたのですか?
A5:拓殖大学で学び、社会科の教員免許を取得しました。卒業後には母校で教師として勤務した経験があります。
Q6:月井隼南の現在の所属先はどこですか?
A6:2026年11月のDEEP JEWELS 55の対戦カードでは、FIGHT BASE 都立大の所属表記が確認できます。一方、コア・ライフプランニング株式会社については、現在も在籍しているかどうかを判断できる近年の公開情報が限られています。
月井隼南さんは、フィリピンのパサイで生まれ、3歳から日本で育ち、空手で世界の頂点に立ったアスリートです。2019年東南アジア競技大会と2022年ワールドゲームズでの金メダルは、フィリピン代表として残した代表的な実績です。
拓殖大学で学び、社会科の教員免許を取得して教師として働いた経験もあり、競技以外のキャリアを築いてきた点も特徴です。2024年にはMMAへ転向し、2026年は試合での勝利と敗戦、負傷による欠場を経験しながら、新たな競技に取り組んでいます。
今後の注目点は、11月23日に予定されているDEEP JEWELS 55での海咲イルカ選手との対戦です。空手で培った打撃技術をMMAの試合でどのように生かし、組み技や寝技への対応を進化させていくのか。過去の金メダルだけでなく、現在の競技活動と今後の結果を追うことで、月井隼南というアスリートの新たな挑戦が見えてきます。