2027年のNHK大河ドラマは、幕末の幕臣・小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけ・ただまさ)を主人公にした『逆賊の幕臣』です。主演は松坂桃李、脚本は安達奈緒子。NHK財団が運営する「ステラnet」の番組情報によると、放送開始は2027年1月10日(日)予定で、幕府側から見た幕末の動乱が描かれます。
小栗忠順は、1860年に日米修好通商条約の批准書交換を目的とする遣米使節団の一員として渡米し、帰国後は横須賀製鉄所の建設や軍制改革など、日本の近代化につながる事業を推進した人物です。しかし、戊辰戦争のさなかに新政府軍に捕らえられ、42歳で処刑されました。なぜ近代化を進めた人物が「逆賊」と呼ばれたのか。勝海舟との関係、発表済みキャスト、史実とドラマの違いを、2026年10月25日時点の番組情報と公的資料をもとに整理します。
【2027年大河ドラマ】『逆賊の幕臣』の放送日はいつ?作品概要とあらすじ

『逆賊の幕臣』は、幕末から明治維新へと向かう激動の時代を、徳川幕府に仕えた小栗忠順の視点から描く歴史ドラマです。維新を成し遂げた側の英雄だけでなく、敗れた幕臣たちが何を考え、どのような未来を構想していたのかに焦点を当てます。
2027年は小栗忠順の生誕200年にあたります。1827年に生まれ、1868年に亡くなった小栗の生涯を、長編の大河ドラマでどのように描くのかが注目点です。
放送・制作情報- 作品名:『逆賊の幕臣』
- 放送開始予定:2027年1月10日(日)
- 放送枠:NHK総合、毎週日曜午後8時~8時45分ほか
- 主演:松坂桃李
- 脚本:安達奈緒子
- 演出:西村武五郎、末永創、川上剛、田中諭ほか
- 時代考証:岩下哲典、門松秀樹
- 制作統括:勝田夏子、深川貴志
- 配信:NHK ONEでの同時・見逃し配信も予定
放送日については、NHK財団の「ステラnet」が2027年1月10日(日)開始予定と案内しています。2026年10月25日時点では、同日からの放送予定として情報が公開されています。
『逆賊の幕臣』のあらすじ物語の出発点となるのは、万延元年(1860年)の遣米使節です。小栗忠順は、日米修好通商条約の批准書を交換するために派遣された使節団の中核として、アメリカへ渡ります。そこで西洋の政治、経済、軍事、造船技術に触れ、日本が列強に対抗するためには国の仕組みそのものを変えなければならないと考えるようになります。
帰国後、小栗は外国奉行や勘定奉行などの要職を歴任し、財政・外交・軍事の改革に取り組みます。しかし、開国をめぐる幕府と朝廷の対立、攘夷運動、薩摩・長州などの雄藩の台頭によって、改革を進める環境は厳しさを増していきます。
番組の公式紹介では、勝海舟との関係も物語の重要な軸です。小栗が幕府という組織を改良し、仕組みを通じて国を立て直そうとするのに対し、勝は既存の幕府の枠組みにとらわれず、個人の力を生かす道を模索する人物として描かれます。ともに日本の未来を考えながら、異なる道を歩む2人の対比がドラマを動かしていきます。
物語の終盤に関わるのが、戊辰戦争と小栗の最期です。幕府の敗北後、新政府軍に捕らえられた小栗は、1868年5月27日、現在の群馬県高崎市倉渕町にあたる地域で処刑されました。近代化を推進した人物がなぜ歴史の敗者となったのか。その問いが作品全体を貫くテーマになります。
【逆賊の幕臣キャスト一覧】松坂桃李・大沢たかおから最新発表組まで
主演の松坂桃李に加え、勝海舟役の大沢たかお、家族や幕府の要人を演じる実力派俳優、幕末の志士を演じる俳優陣がそろいました。2026年10月9日の発表では、吉田松陰役の中村倫也、高杉晋作役の寛一郎、島津久光役の斎藤工、島津斉彬役の西岡德馬が新たに加わっています。
以下は、NHK財団の「ステラnet」などで2026年10月25日までに公表された主なキャストと役柄です。今後、追加発表が行われる可能性があります。
| 俳優 | 役名 | 人物・物語上の位置づけ |
|---|---|---|
| 松坂桃李 | 小栗忠順 | 主人公。幕府の近代化を進める幕臣 |
| 大沢たかお | 勝海舟 | 小栗のライバルであり、理解者でもある幕臣 |
| 北村有起哉 | 小栗忠高 | 小栗の父 |
| 鈴木京香 | くに | 小栗の母 |
| 上白石萌音 | みち | 小栗の妻 |
| 岡部たかし | 井伊直弼 | 小栗を幕政の中心へ引き上げる大老 |
| 中村雅俊 | 安積艮斎 | 小栗の師となる儒学者 |
| 青木崇高 | 栗本鋤雲 | 小栗の盟友 |
| 高橋光臣 | 駒井朝温 | 小栗の幼なじみ |
| 宮野真守 | 滝川具挙 | 小栗の幼なじみ。幕府への忠誠を重視する人物 |
| 芝大輔 | 朝比奈昌広 | 小栗の青春時代を知る旗本仲間 |
| 荒川良々 | 三野村利左衛門 | 小栗家に縁があり、後に商人として活躍する人物 |
| 宅麻伸 | 徳川家慶 | 江戸幕府第12代将軍 |
| ふかわりょう | 徳川家定 | 江戸幕府第13代将軍 |
| 神尾楓珠 | 徳川家茂 | 江戸幕府第14代将軍 |
| 岩田剛典 | 阿部正弘 | 幕府の改革と海防に取り組む老中 |
| 北村一輝 | 鳥居耀蔵 | 幕府の秩序を重視する南町奉行 |
| 柄本明 | 徳川斉昭 | 水戸藩主。開国をめぐる政治に影響を与える人物 |
| 瀧内公美 | たみ | 勝海舟の妻 |
| 齋藤潤 | 小栗忠道(悌次郎) | 小栗家の養子 |
| 飯尾和樹 | 建部政醇 | 小栗の妻・みちの父 |
| 草川拓弥 | 荒川祐蔵 | 小栗の従者から側近となる人物 |
| ANI | 武笠祐左衛門 | 小栗家の家老格 |
| 甲本雅裕 | 佐藤藤七 | 上州権田村の名主 |
| 眞栄田郷敦 | 孝明天皇 | 幕府の開国政策に厳しい姿勢を示す天皇 |
| 奥野壮 | 明治天皇 | 孝明天皇の第二皇子 |
| 山中崇 | 岩倉具視 | 朝廷で政治的な影響力を強める公家 |
| 長塚京三 | 鷹司政通 | 朝廷の重鎮 |
| 中村倫也 | 吉田松陰 | 長州の思想家。開国をめぐり小栗らと議論する |
| 寛一郎 | 高杉晋作 | 吉田松陰を師と仰ぐ長州藩士 |
| 斎藤工 | 島津久光 | 薩摩藩の政治的な主導者 |
| 西岡德馬 | 島津斉彬 | 西洋の技術や国際情勢に精通した薩摩藩主 |
小栗忠順は、幕末の政治家というだけでなく、財政や制度の実務に強く、海外で見聞きした技術や仕組みを日本へ取り入れようとした人物です。剣豪や革命家とは異なる、政策立案型の主人公になります。
松坂桃李が演じるうえで見どころとなるのは、改革を実行する冷静さと、幕府の危機が深まる中で譲れない信念を持つ人物の葛藤です。国立国会図書館の人物紹介でも、小栗は勘定奉行や軍艦奉行などを務め、幕府財政を支えながら横須賀製鉄所建設や軍制改革に取り組んだ人物として整理されています。
安達奈緒子の脚本が描く幕末の群像劇脚本を担当する安達奈緒子は、連続テレビ小説『おかえりモネ』やドラマ『きのう何食べた?』などを手がけてきました。今回の作品では、小栗と勝の対立だけでなく、家族、幼なじみ、幕府の要人、朝廷、薩摩・長州の志士たちがそれぞれの立場から時代の変化に向き合います。
発表済みの配役を見ると、幕府側だけを一枚岩として描く構成ではありません。改革を進める者、従来の秩序を守る者、開国に反対する者、独自の政治構想を持つ者が入り交じり、幕府の内部にも複数の正義が存在したことを描く布陣になっています。
【小栗忠順の生涯と功績】遣米使節から横須賀製鉄所建設まで
小栗忠順の評価を理解するには、処刑された幕臣という最期だけでなく、幕府の要職で何を実現しようとしたのかを知る必要があります。国立国会図書館の「近代日本人の肖像」や高崎市公式サイトでは、遣米使節、横須賀製鉄所建設、軍制改革、幕府財政の運営などが主な業績として紹介されています。
小栗忠順の略年表- 1827年:江戸の神田駿河台に生まれる。
- 1855年:父の死後、小栗家を継ぐ。
- 1859年:目付となり、幕政に関わる。
- 1860年:日米修好通商条約の批准書交換を目的とする遣米使節団の一員として渡米。
- 1860年以降:外国奉行や勘定奉行などの要職を歴任する。
- 1863年:横須賀製鉄所の建設構想を幕府に提出する。
- 1865年:横須賀製鉄所の建設が始まる。
- 1867年:幕府陸軍の近代化に向け、フランス式軍制の導入を進める。
- 1868年:幕府の役職を解かれ、上州権田村へ移る。同年5月27日に処刑される。
1860年の遣米使節は、日米修好通商条約の批准書交換を目的として派遣されました。国立国会図書館の解説によれば、正使は新見正興、副使は村垣範正、小栗忠順は監察を務めました。
ここで押さえたいのは、遣米使節団と咸臨丸の役割の違いです。小栗ら使節団の中心メンバーはアメリカ船ポーハタン号で渡米し、勝海舟らは別の船である咸臨丸に乗って随行しました。両者は同じ渡米事業に関わりましたが、船も立場も異なります。
小栗は渡米中、ワシントンの海軍施設などを視察しました。そこで得た知見は、帰国後の造船所建設構想につながります。海外の制度や技術を見学するだけで終わらず、日本の国力をどう高めるかという政策課題に結びつけた点が、小栗の重要な功績です。
横須賀製鉄所は日本の近代化を支えた高崎市公式サイトによると、小栗は1863年に横須賀製鉄所の建設案を提出し、1865年に建設が始まりました。フランスの協力を得て整備された施設は、のちの横須賀造船所へと発展します。第1号ドックは小栗の死後、1871年に完成しました。
造船所の建設は、単に船を造るための設備を用意するだけの事業ではありません。大型船を修理する技術、機械を扱う人材、金属加工や工場運営の仕組みなど、近代産業を成立させるための基盤づくりでもありました。
小栗は軍制改革にも取り組み、フランス式の軍事訓練や装備の近代化を進めました。幕府の財政が厳しくなるなか、外交・軍事・産業を一体で改革しようとした点に、小栗の政策構想の特徴があります。
こうした事業の一部は、幕府が倒れたあとも新政府のもとで引き継がれていきます。政治体制の勝者と、近代国家を支える制度やインフラを整えた人物が、必ずしも一致しないことを示す事例です。
【小栗忠順と勝海舟の関係】ライバルであり理解者だった2人
『逆賊の幕臣』で特に注目されるのが、松坂桃李演じる小栗忠順と、大沢たかお演じる勝海舟の関係です。番組紹介では、2人は互いの能力を認めながらも、幕府の改革をめぐって異なる道を歩む人物として位置づけられています。
共通点は、西洋の知識を日本の将来に生かそうとしたこと小栗は幕府の要職を担うエリート官僚であり、財政や行政の仕組みを整えることによって国家を立て直そうとしました。一方の勝海舟は、蘭学や西洋兵学を学び、海軍の整備や人材育成に取り組んだ幕臣です。
国立国会図書館の人物紹介によると、勝は1860年に咸臨丸の艦長として渡米し、のちに神戸海軍操練所を開設しました。戊辰戦争では西郷隆盛との交渉を通じて江戸城の無血開城を実現しています。
小栗と勝は、幕府の立場にいながら海外の力を学び、日本が国際社会の中で生き残る道を模索した点で共通しています。ただし、同じ改革派でも政策や政治への向き合い方が完全に一致していたわけではありません。
決定的な違いは、幕府という組織をどうするかドラマの公式あらすじでは、小栗は幕府の仕組みを改良して人々を束ねようとする人物、勝は幕府の解体も視野に入れ、能力のある個人が活躍できる道を探る人物として対比されています。
この構図は、歴史を理解するうえでも興味深い視点です。小栗は制度を整え、財政や軍事の基盤を強くすることで日本の独立を守ろうとしました。勝は幕府の枠組みに固執せず、倒幕派との交渉も含めて戦争の拡大を防ぐ道を模索しました。
ただし、「ライバル」という表現だけから、2人が私的にも常に敵対していたと考えるのは早計です。番組が描こうとしているのは、単純な個人同士の勝ち負けというより、同じ危機に直面した2人の政治構想の違いです。
また、遣米使節と咸臨丸をめぐる評価の違いも見逃せません。小栗らの使節団は条約批准書の交換という外交上の任務を担い、勝らは咸臨丸による航海で知られるようになりました。歴史的な評価が、必ずしも外交上の任務や制度改革の成果と同じ尺度で形成されるわけではないことが、2人の対比から見えてきます。
【なぜ小栗上野介は逆賊と呼ばれたのか】史実とドラマの違いを整理
小栗忠順の生涯で最も重い問いは、近代化を推進した人物がなぜ「逆賊」とみなされたのか、という点です。国立国会図書館の人物紹介によれば、小栗は戊辰戦争の際に強硬な抗戦論を主張し、幕府の役職を解かれたあと、上州の権田村に移りました。その後、新政府軍に捕らえられ、処刑されています。
「逆賊」は中立的な肩書ではない1868年、徳川幕府は崩壊し、明治新政府が新たな政治体制を築いていました。小栗は旧幕府側に属し、戦争が続くなかで徹底抗戦を主張した人物です。新政府の立場から見れば、旧体制の軍事力を維持しようとする行動は、新しい政権への抵抗と受け止められました。
小栗は1868年5月27日、現在の群馬県高崎市倉渕町にあたる地域で処刑されました。高崎市の公式解説も、新政府軍による捕縛と処刑、そして横須賀製鉄所などの近代化事業を並べて紹介しています。
一方で、「逆賊」という言葉は、新政府側の政治的な評価を強く反映した呼称です。幕府の改革を担った実務家という側面と、旧幕府軍の抗戦を支持した人物という側面は、同時に存在します。どちらか一方だけで人物像を決めると、当時の政治状況を見誤ります。
史実とドラマを見分ける3つのポイント- 遣米使節の役割:史実では、小栗は条約批准書交換のための使節団の一員でした。ドラマでは海外経験が主人公の近代化構想を形づくる重要な転機として描かれます。
- 勝海舟との関係:両者が幕末の改革に関わったことは史実ですが、ドラマ上の会話や対立の強さ、個々の場面の構成は演出を含みます。
- 「逆賊」と処刑の背景:小栗が抗戦論を唱えたこと、そして新政府軍に捕らえられ処刑されたことは歴史上の事実です。一方、作品で描かれる政治的な駆け引きや人物の内面は、史実をもとにしたドラマ表現として受け止める必要があります。
小栗上野介の名前から連想される話題に、徳川埋蔵金の伝説があります。しかし、埋蔵金が存在したことや、それが小栗の処刑を招いたことを裏づける確かな史料があるわけではありません。
歴史上の出来事と後世の伝説を混同しないことも、このドラマを楽しむうえで大切です。処刑に至った政治的背景と、埋蔵金をめぐる物語は、根拠の異なる話として区別しておく必要があります。
『逆賊の幕臣』の見どころは、単純に小栗を善人、敵対者を悪人として描くことではなく、開国と攘夷、幕府の存続と新政権の成立が衝突した時代に、それぞれがどのような正義を信じていたのかを描けるかどうかにあります。
【歴代のNHK大河ドラマと比較】『逆賊の幕臣』ならではの見どころ
幕末を題材にしたNHK大河ドラマには、『篤姫』『龍馬伝』『八重の桜』『花燃ゆ』『西郷どん』『青天を衝け』などがあります。それぞれ、幕府の奥向き、坂本龍馬、会津の人々、長州の志士、西郷隆盛、渋沢栄一など、異なる人物や立場から時代の転換を描いてきました。
『逆賊の幕臣』の特徴は、倒幕の英雄や新政府の中心人物ではなく、旧幕府の中枢で制度改革を進めた小栗忠順を主役に据える点です。幕府を守ることと日本を守ることは、当時の小栗にとって必ずしも別々の課題ではありませんでした。しかし、政治体制が崩壊する局面では、幕府への忠誠と新しい時代への対応が衝突していきます。
作品をより深く楽しむための3つの視点- 外交の視点:遣米使節が何を目的に渡米し、どのような情報を持ち帰ったのか。条約の批准だけでなく、技術や制度の観察にも注目する。
- 財政・産業の視点:横須賀製鉄所の建設や軍制改革に、どのような資金・人材・外交上の課題があったのか。政策が実現するまでの過程を見る。
- 政治史の視点:幕府、朝廷、薩摩、長州のそれぞれが何を守ろうとしたのか。結果を知っている現代の視点だけでなく、当時の人々が直面した選択肢を考える。
特に、歴史ドラマを見慣れている人ほど、これまで脇役として登場することの多かった幕臣や行政官の視点から、幕末の出来事を捉え直せる点が魅力になるはずです。一方、史実を厳密に知りたい人は、ドラマの演出と公的な人物史・外交史料を照らし合わせることで、作品の脚色と歴史上の事実をより明確に区別できます。
【小栗上野介大河ドラマ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:小栗上野介が主人公の大河ドラマはいつから放送されますか?
A1:2027年のNHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』は、2027年1月10日(日)放送開始予定です。NHK総合では毎週日曜午後8時からの放送枠が案内されています。放送時間などの最新情報は、NHKの番組案内で確認できます。
Q2:小栗忠順を演じる俳優は誰ですか?
A2:主演の松坂桃李が小栗忠順を演じます。勝海舟役は大沢たかお、脚本は安達奈緒子です。2026年10月25日時点では、中村倫也、寛一郎、斎藤工、西岡德馬らを含む多数のキャストが公表されています。
Q3:小栗忠順は本当に日本初の遣米使節だったのですか?
A3:小栗は1860年、日米修好通商条約の批准書交換を目的とした遣米使節団の一員として渡米しました。正使は新見正興、副使は村垣範正、小栗は監察を務めています。「日本初の遣米使節」という表現は、この公式な外交使節を指す文脈で理解すると正確です。
Q4:小栗忠順と勝海舟は本当にライバルだったのですか?
A4:2人は幕府の近代化や西洋の知識の活用に関わった人物ですが、政策の方向性や幕府の将来に対する考え方には違いがありました。ドラマではライバルであり理解者でもある関係として描かれます。ただし、作品で描かれる具体的な対立や会話のすべてが史実そのものというわけではありません。
Q5:小栗忠順が「逆賊」と呼ばれたのはなぜですか?
A5:戊辰戦争の際に強硬な抗戦論を主張し、旧幕府側の人物として新政府軍に捕らえられ、1868年5月27日に処刑されたためです。「逆賊」は新政府側の政治的な評価を反映する呼称であり、近代化に貢献した小栗の業績とは別の側面から形成された人物評価でもあります。
Q6:小栗忠順の最大の功績は何ですか?
A6:代表的な功績は、遣米使節としての海外視察、横須賀製鉄所の建設推進、軍制改革、幕府財政の運営などです。特に横須賀製鉄所は、近代的な造船・修理技術を支える基盤となり、後の日本の産業発展にもつながりました。
2027年の大河ドラマ『逆賊の幕臣』は、松坂桃李演じる小栗忠順を中心に、幕府の近代化と崩壊、勝海舟との対照的な政治構想、そして「逆賊」とされた人物の生涯を描く作品です。2027年1月10日(日)開始予定で、脚本は安達奈緒子が担当します。
小栗忠順の功績は、遣米使節として海外の制度や技術を学び、横須賀製鉄所の建設や軍制改革などを通じて、日本の近代化に向けた基盤づくりを進めたことにあります。一方で、戊辰戦争では旧幕府側の抗戦論を唱え、新政府軍に捕らえられて処刑されました。その生涯には、政策を実現する能力と、政治体制の転換によって敗者となる厳しさが同居しています。
作品を見る際は、ドラマの人間関係や演出を楽しみながら、遣米使節の外交上の役割、横須賀製鉄所の歴史、幕府と新政府の対立を史実に照らして捉えることが大切です。勝者の側から語られることの多かった幕末史を、敗れた幕臣の視点から見直すことで、明治維新という大転換が持っていた複雑さも浮かび上がってくるでしょう。