2021年の流行語大賞は何が選ばれると予想されていたのでしょうか。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、東京2020オリンピック・パラリンピックが開催された2021年は、スポーツ、社会問題、音楽、インターネット文化から数多くの言葉が生まれました。なかでも「リアル二刀流」「ショータイム」「うっせぇわ」「親ガチャ」「人流」などは、当時の世相を振り返るうえで欠かせないキーワードです。
2026年10月現在、2021年の年間大賞はすでに確定しています。実際に選ばれたのは、大谷翔平選手の活躍を象徴する「リアル二刀流/ショータイム」でした。一方、発表前のSNS分析では「イカゲーム」「ウマ娘」「NFT」などが有力候補として注目されていました。この記事では、当時の予想と公式結果を比較し、候補30語の背景、ネットの反応、炎上と呼ばれる議論の実態まで詳しく整理します。
【2026年最新】流行語大賞2021の予想結果は?年間大賞を確認

2021年の「現代用語の基礎知識」選ユーキャン新語・流行語大賞で、年間大賞に選ばれたのは「リアル二刀流/ショータイム」です。発表は2021年12月1日。株式会社ユーキャンと自由国民社による公式発表で明らかになりました。
この言葉が指していたのは、米大リーグで投手と打者の両方で目覚ましい活躍を見せた大谷翔平選手です。投打の二刀流を実際の試合で体現する「リアル二刀流」と、活躍を盛り上げる「ショータイム」という表現が組み合わさり、2021年のスポーツ界を象徴する言葉となりました。
大賞発表前には、SNS上での投稿数や反応をもとにした予想記事も公開されていました。2021年11月19日付のTDSEによるSNSトレンド分析では、「イカゲーム」「ウマ娘」「NFT」「SDGs」「推し活」などが注目語として取り上げられています。しかし、最終的なトップ10はこれらの予測とは異なる顔ぶれになりました。
つまり、2021年の予想を2026年から振り返る際には、単に受賞語を確認するだけでは不十分です。発表前に何が話題になっていたのか、なぜSNSで人気の言葉が必ずしも選ばれなかったのかを比較すると、流行語大賞の性質が見えてきます。
【候補30語を振り返る】コロナ禍と東京五輪が半数を占めた2021年
2021年11月4日、ユーキャン新語・流行語大賞のノミネート30語が発表されました。オリコンニュースなどの報道によると、候補には新型コロナウイルス関連や東京オリンピック・パラリンピック関連の言葉が数多く含まれていました。
選考委員会は当時の1年について、新型コロナと東京オリンピックで終始した年という趣旨の見方を示しています。感染対策をめぐる言葉が日常会話や報道に浸透する一方、スポーツの舞台では選手の活躍や実況から生まれた表現が注目されました。
ノミネートされた30語は、次のように分類すると特徴を把握しやすくなります。
- 社会・感染症:人流、自宅療養、副反応、変異株、黙食/マスク会食、路上飲み、ジェンダー平等、ヤングケアラーなど。
- 東京五輪・パラリンピック:ゴン攻め/ビッタビタ、13歳、真夏の大冒険、スギムライジング、チキータ、ピクトグラム、ぼったくり男爵など。
- スポーツ・エンタメ・ネット文化:リアル二刀流、ショータイム、うっせぇわ、イカゲーム、ウマ娘、推し活、親ガチャ、マリトッツォなど。
- テクノロジー・社会トレンド:SDGs、NFT、Z世代、フェムテック、ととのうなど。
これらは単なる新語の一覧ではありません。感染症への不安、五輪を通じた感動、若者文化の変化、デジタル技術の浸透など、異なる分野の出来事が同じ年に交差していたことを示しています。
たとえば「ゴン攻め/ビッタビタ」は、東京五輪で新競技となったスケートボードの解説から広まりました。「13歳、真夏の大冒険」は、女子ストリートで金メダルを獲得した西矢椛選手の活躍を伝えた実況で知られています。「スギムライジング」は、パラリンピックのボッチャで金メダルを獲得した杉村英孝選手の得意技を表す言葉でした。
一方、「親ガチャ」は、親や生まれ育った環境を自分で選べないという問題意識を表す言葉として議論を呼びました。「人流」は感染対策に関する政策や報道で繰り返し使われ、社会生活に直結する語となりました。2021年の候補には、楽しい話題だけでなく、社会が抱える課題を反映した言葉も含まれていたのです。
【当時の予想を検証】SNS分析と実際のトップ10は一致したか
2021年の予想を検証するうえで参考になるのが、SNS分析ツールを提供するTDSEの「Quid Monitor」を使ったトレンドレポートです。同社は2021年11月19日、候補30語について、過去1か月間の投稿数や「いいね」「リツイート」などの反応を分析しました。
その分析では、投稿数とエンゲージメントの両方で注目された言葉として、「NFT」「ウマ娘」「副反応」「イカゲーム」「SDGs」「推し活」「マリトッツォ」の7語が共通して挙げられました。SNS上の話題性を判断材料にするなら、有力候補と考えられる顔ぶれでした。
ところが、2021年12月1日に発表された実際のトップ10と照らし合わせると、結果は大きく異なります。発表前のSNS分析で共通の注目語となった7語は、いずれも年間大賞を含むトップ10には入りませんでした。
当時の予想と公式結果の経緯を、時系列で整理します。
| 時期 | 出来事・予想 | 結果と検証ポイント |
|---|---|---|
| 2021年11月4日 | ノミネート30語を発表 | コロナ禍、東京五輪、エンタメなど幅広い分野から候補が選ばれた。 |
| 2021年11月19日 | TDSEがSNS分析に基づく予想を公開 | NFT、ウマ娘、副反応、イカゲーム、SDGs、推し活、マリトッツォが投稿数と反応の両面で注目された。 |
| 2021年12月1日 | 年間大賞・トップ10を発表 | 年間大賞は「リアル二刀流/ショータイム」。SNS分析で注目された7語はトップ10に入らなかった。 |
| 2026年10月 | 過去の予想を振り返る | SNS上の人気と、選考委員がその年を代表すると判断する言葉は、必ずしも一致しないことが分かる。 |
この比較から分かるのは、SNSの投稿数や反応が、流行語大賞の結果をそのまま予測する指標にはならないということです。SNS分析は、特定の期間にどの言葉が注目されていたかを把握するには有効ですが、賞の選考そのものを再現するものではありません。
また、SNSで話題になった言葉と、テレビのニュースや日常生活で広く認知された言葉では、接触する人の層が異なります。特定のサービスをよく使う人たちの間で急速に広まった言葉が、社会全体を代表する言葉として選ばれるとは限らないのです。
2021年の予想と結果のずれは、SNSデータが無意味だったことを示すのではなく、話題性と年間を象徴する力を区別する必要性を示しています。
【大賞の理由を読み解く】大谷翔平の記録と社会的インパクト
「リアル二刀流/ショータイム」が年間大賞に選ばれた背景には、大谷翔平選手が2021年の米大リーグで残した実績があります。投手としてマウンドに立ちながら、打者としても本塁打を量産する姿は、投打の両方で一流のパフォーマンスを発揮する「二刀流」を強く印象づけました。
MLBの公式発表によると、2021年の大谷選手は打者として46本塁打、100打点、26盗塁を記録。投手としても9勝2敗、防御率3.18、156奪三振という成績を残しました。加えて、オールスターゲームでは投手と打者の両方で選出され、投打二刀流の活躍が国内外で大きな注目を集めました。
こうした数字は、単に野球ファンの間で話題になったというだけではありません。スポーツニュースや一般ニュースでも繰り返し取り上げられ、普段は野球を詳しく見ない人にも届く出来事になりました。「ショータイム」という表現には、試合で活躍するたびに期待が高まるエンターテインメント性もありました。
年間大賞の選定では、言葉そのものの新しさだけでなく、社会的な認知度や、その年を象徴する出来事との結びつきも考える必要があります。2021年は感染症に関する不安や制約が続いた年でもあり、世界を舞台に活躍する選手の存在は、明るいニュースとして強く印象に残りました。
ここで重要なのは、「リアル二刀流/ショータイム」が新しく作られた一つの言葉というより、複数の表現を組み合わせて大谷選手の活躍を象徴した点です。流行語大賞では、必ずしもその年に初めて生まれた言葉だけが対象になるわけではありません。その年に広く知られ、社会的な意味を持った表現も選考対象になります。
また、2021年のトップ10には「ジェンダー平等」「親ガチャ」「人流」「黙食」なども入りました。これらは大谷選手の活躍とは異なり、社会問題や感染対策に関連する言葉です。トップ10全体を見ることで、娯楽やスポーツだけではなく、その年の社会的な関心も反映されていたことが分かります。
【ネットの反応・炎上・噂の真相】流行語大賞はSNS人気投票なのか
流行語大賞をめぐっては、発表されるたびに「自分は聞いたことがない」「周囲では使われていない」といった疑問が生じやすい傾向があります。2021年の候補についても、SNSでの人気を基準にする見方と、社会全体を代表する言葉を選ぶ見方には違いがありました。
TDSEの2021年11月の分析では、「流行語」というキーワードに対する投稿のセンチメント傾向は92%がポジティブと報告されています。一方、ネガティブな反応として「どうでもいい」「つまらん」といった、流行語への関心の薄さや飽きを示す表現も確認されました。
ただし、この92%という数値は「流行語」という話題に関する分析結果であり、2021年の候補30語すべてに対する評価や、日本人全体の意見を示す数字ではありません。SNS上の反応を読む際には、対象となるキーワードや分析期間を確認する必要があります。
では、「SNSで人気の言葉がそのまま大賞になる」という見方は正しいのでしょうか。2021年の結果を見る限り、そうとは言えません。公式発表では選考委員による年間大賞とトップ10が示されており、SNSの投稿数ランキングをそのまま受賞結果にしたものではありません。
また、候補に選ばれたことと、年間大賞を受賞することも別です。「イカゲーム」「ウマ娘」「NFT」などは当時のSNS分析で注目されましたが、最終的なトップ10には入りませんでした。逆に「スギムライジング」や「ぼったくり男爵」のように、特定の競技や社会的な出来事との結びつきが強い言葉がトップ10に入りました。
こうした違いをすべて「炎上」と呼ぶのは正確ではありません。選考への疑問や、言葉の認知度をめぐる意見の食い違いは、賞の性質から生まれる議論として整理するのが適切です。2021年について、SNS人気が受賞を決定したという説明を裏付けるデータは見当たりません。
ネットの反応を調べる際は、投稿数だけでなく、投稿した人の属性、話題になった時期、発言の文脈も見る必要があります。検索結果で目立つ意見が、そのまま世論全体を代表するわけではありません。
【流行語大賞2021の予想】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2021年の流行語大賞は何でしたか?
A1:年間大賞は「リアル二刀流/ショータイム」です。2021年12月1日に発表され、大谷翔平選手の投打にわたる活躍を象徴する言葉が選ばれました。
Q2:大賞発表前に有力と予想されていた言葉は何ですか?
A2:TDSEのSNS分析では、「NFT」「ウマ娘」「副反応」「イカゲーム」「SDGs」「推し活」「マリトッツォ」などが、投稿数とエンゲージメントの両面で注目されました。ただし、これら7語は実際のトップ10には入りませんでした。
Q3:2021年の流行語大賞はSNSの投票で決まったのですか?
A3:SNSの投稿数や反応を集計したランキングが、そのまま受賞結果になったわけではありません。公式発表では年間大賞とトップ10が選ばれており、SNS上の人気だけで結果を説明することはできません。
2021年の流行語大賞を振り返ると、年間大賞の「リアル二刀流/ショータイム」をはじめ、コロナ禍、東京五輪・パラリンピック、音楽、ゲーム、社会問題など、多様な分野の言葉が選ばれていました。
当時のSNS分析では「イカゲーム」「ウマ娘」「NFT」などが注目されましたが、実際のトップ10とは一致しませんでした。この結果は、SNSで多く投稿された言葉と、その年の社会を象徴する言葉が必ずしも同じではないことを示しています。
流行語大賞の予想を楽しむ際には、次の3点を意識すると、ニュースの読み方がより深まります。
- 話題性:SNSや動画配信、ニュースでどの程度取り上げられているか。
- 社会的な広がり:特定のコミュニティにとどまらず、幅広い層に認知されているか。
- 年間を象徴する力:その年の出来事や社会の変化を、短い言葉で表現できているか。
2026年に2021年の予想を検索する価値は、過去の結果を知ることだけではありません。当時のニュースやネットの反応を公式発表と照らし合わせれば、流行語がどのように社会に広まり、何が記憶に残るのかを考える手がかりになります。流行語大賞は単なる人気ランキングではなく、その年の社会と人々の関心を振り返るための一つの記録なのです。