お笑いコンビ「ニューヨーク」は、嶋佐和也さんと屋敷裕政さんによる吉本興業所属のコンビです。2010年1月に結成し、2019年・2020年の「M-1グランプリ」で2年連続決勝進出を果たしたほか、「キングオブコント2020」では準優勝に輝きました。漫才とコントの両方を武器に、皮肉や偏見、人間の見栄や日常に潜む違和感を笑いへと変える芸風で知られています。
2026年は結成16周年。テレビ番組への出演や公式YouTubeチャンネルでの発信に加え、全国規模の単独ライブツアー「ニューヨークの横からシツレ~します!」を開催しています。なぜニューヨークのネタは強い印象を残すのか。2人のプロフィール、賞レースでの実績、コンビの関係性、評判、現在の活動まで、公式プロフィールや大会記録、本人インタビューをもとに詳しく整理します。
【プロフィール】ニューヨークはどんなお笑いコンビ?嶋佐和也・屋敷裕政の経歴

ニューヨークは、ボケを担う嶋佐和也さんと、ツッコミを担う屋敷裕政さんによるお笑いコンビです。吉本興業の公式プロフィールでは、結成年月を2010年1月、出身をNSC東京校15期生としています。2人とも1986年生まれで、2026年には40歳を迎えています。
嶋佐さんは1986年5月14日生まれ、山梨県富士吉田市出身。ロックライブや映画、プロレス・格闘技観戦などを趣味に挙げています。舞台では、独特の表情や間の取り方、役柄に応じた演技によって、ネタの世界観を具体的な人物像へと落とし込む力が持ち味です。
屋敷さんは1986年3月1日生まれ、三重県熊野市出身。小説や漫画、ゴルフなどを趣味とし、空手二段の特技も持っています。ネタではツッコミを中心に、相手の言動に潜む矛盾や違和感を拾い上げ、観客が状況を理解できる言葉へと整理していきます。
2人の出身地の違いは、話し方にも表れます。嶋佐さんは標準語を基本とし、屋敷さんは紀州弁に近い三重弁を交えた話し方が特徴です。異なる声質や話し方が組み合わさることで、漫才でもコントでも役割の違いが伝わりやすくなっています。こうした基本情報は、吉本興業の公式プロフィールでも確認できます。
【経歴・年表】M-1グランプリとキングオブコントで築いた実績
ニューヨークのキャリアを振り返るうえで欠かせないのが、漫才日本一を決める「M-1グランプリ」と、コント日本一を競う「キングオブコント」です。異なる形式の大会で結果を残したことが、コンビの実力を広く認知させる契機となりました。
以下は、吉本興業の公式プロフィールと各大会の公式記録をもとに整理した主な経歴です。
| 時期 | 出来事・実績 | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 2010年1月 | コンビ結成 | NSC東京校15期生の2人が活動を開始 |
| 2015~2016年 | ABCお笑いグランプリ決勝進出 | 若手時代から賞レースで経験を積む |
| 2019年 | M-1グランプリ決勝進出 | 初の決勝進出で10位、616点 |
| 2020年 | M-1グランプリ決勝進出 | 642点で5位タイ。2年連続の決勝進出 |
| 2020年 | キングオブコント準優勝 | ファイナルステージに進出し、総合2位 |
| 2021年 | キングオブコント決勝進出 | 2年連続でコント日本一決定戦の決勝へ |
| 2026年 | 結成16周年・全国単独ライブツアー | 9都市26公演規模のライブを開催 |
2019年のM-1グランプリでは、ニューヨークは616点で10位となりました。翌2020年には642点を獲得し、オズワルドと並ぶ5位タイに入っています。2年連続で決勝に進んだことは、漫才の実力を示す重要な実績です。ただし、いずれも優勝ではなく、2020年の最終決戦進出も果たしていません。大会公式記録では、最終決戦に進んだのは上位3組です。
コントでも存在感を発揮しました。2020年のキングオブコントでは、ジャルジャル、ニューヨーク、空気階段の3組がファイナルステージへ進出。ニューヨークは合計924点で準優勝となりました。2021年にも決勝進出を果たしていますが、同年はファーストステージ453点で10位でした。準優勝した年と翌年の結果を分けて捉えることが、実績を正しく理解するポイントです。
これらの記録が示すのは、単にテレビ出演が増えたということではありません。漫才とコントという別々の形式で、全国規模の大会の決勝まで進出できる構成力と演技力を備えている点が、ニューヨークの強みです。
【芸風の特徴】皮肉・偏見・人間の本音を笑いに変える仕組み
ニューヨークの芸風を理解するうえで重要なのは、皮肉や偏見を扱うことそのものよりも、日常の中にある言いにくい感情や、誰もが薄々気づいている矛盾をネタの題材にする点です。
たとえば、人前では立派に振る舞いながら内心では見栄を張っている人、他人を評価しながら自分には甘い人、常識的に見える場面で少しずつ本音が漏れ出す人。こうした人物を描くことで、観客は登場人物の言動に笑いながら、自分自身や周囲の人間関係を重ね合わせることになります。
ライブドアニュースのインタビュー記事でも、ニューヨークのネタは日常の出来事や時事的な話題に対する違和感を出発点として作られることが紹介されています。2人が話し合い、身近な出来事の中から笑いの種を見つけていく制作スタイルは、社会風刺的な題材を扱ううえで合理的です。
ネタの内容は、単純な悪口とは異なります。人物の言葉と行動の食い違いを積み重ねたり、もっともらしい理屈を極端な方向へ進めたりすることで、笑いが生まれる構造を作っています。観客は登場人物の主張をそのまま肯定するのではなく、その人物の滑稽さや矛盾を発見して笑うのです。
代表的なネタの題材には、「スピード違反」「曲作り」「結婚式に乱入」などがあります。映画やテレビドラマに登場するような人物像を下敷きにしたコントもあり、嶋佐さんの演技によって、現実離れしたキャラクターにも具体的な説得力が生まれます。
漫才では、有名人と私的な場面で遭遇したらどうなるかを想像するシリーズも特徴的です。KREVAや稲垣吾郎といった人物を想起させる設定を用い、日常のシミュレーションを通じて人間の見栄や距離感を浮かび上がらせます。こうした題材の選び方が、ニューヨークらしい笑いにつながっています。
一方で、皮肉や偏見を含む笑いは、受け手によって評価が分かれます。題材によっては不快感を覚える人もいるため、誰にでも同じように受け入れられる芸風ではありません。ニューヨークのネタを評価するときは、刺激の強さだけでなく、設定の組み立て、人物描写、言葉の選び方、オチまでの展開を併せて見る必要があります。
【嶋佐と屋敷の関係】コンビの掛け合いを支える役割分担
ニューヨークの漫才やコントでは、嶋佐さんの演技と屋敷さんのツッコミが、互いの持ち味を引き立てています。嶋佐さんが少しずれた人物や独特の理屈を持つ人物を演じ、屋敷さんがその言動を受け止めながら、矛盾や違和感を言葉にしていく構造が基本です。
ただし、2人の関係を「ボケる人」と「突っ込む人」という単純な分業だけで説明するのは十分ではありません。コントでは演技によって場面の空気を作り、漫才では会話の速度や言葉の選択によって観客の想像力を刺激します。どちらの形式でも、相手の出方を受けて笑いの方向を調整することが欠かせません。
2022年のPOPEYE Webのインタビューでは、単独ライブのネタについて、漫才とコントを半々に構成することや、さまざまなパターンのネタを見せたいという考えが語られています。また、ネタ作りの初期段階では雑談から素材を集め、それを漫才にするかコントにするかを後から決める制作過程も紹介されています。
この作り方には、2人の関係性が表れています。最初から形式を固定せず、会話の中で見つけた違和感に最も合う表現方法を選ぶため、ネタごとに異なる世界観を作りやすくなります。漫才とコントの両方に取り組むことは、単なる器用さではなく、題材に応じて笑いの見せ方を変える選択でもあります。
加えて、嶋佐さんの演技が生み出す人物像と、屋敷さんのツッコミが示す観客の視点が合わさることで、少し癖のある設定でも内容を理解しやすくなります。どちらか一方だけでは成立しにくい笑いを、2人のやり取りによって完成させることが、コンビとしての大きな特徴です。
【評判を分析】ニューヨークのお笑いはなぜ支持されるのか
ニューヨークは、皮肉や偏見を巧みに言語化する芸風で知られています。2022年の文春オンラインのインタビュー記事では、同サイトの「好きな芸人ランキング」で1位になったことをきっかけに、2人の芸風やテレビとの向き合い方が取り上げられました。
この評価を考えるうえで注目したいのは、毒の強さと、ネタの構成力が両立している点です。刺激的な言葉を並べるだけなら、笑いは一時的なものになりがちです。しかし、ニューヨークのネタでは、登場人物の性格や状況を段階的に描き、矛盾が明らかになる過程そのものを笑いに変えています。
また、題材が日常に近いため、観客が設定を理解するための説明を長く必要としないことも強みです。学校、職場、友人関係、世間の流行など、身近な場面を出発点にすることで、観客はネタの状況を想像しやすくなります。そのうえで、人物の本音や偏った価値観が露呈すると、意外性が生まれます。
もちろん、評判は一枚岩ではありません。人間の嫌な部分を笑いにするスタイルが好きな人には魅力的でも、攻撃的な表現や偏見を扱うネタが苦手な人には合わない場合があります。「ニューヨークは面白いのか」という疑問には、ネタの題材や表現方法との相性も関係しています。
ニューヨークの笑いが自分に合うかを判断するなら、まずは漫才とコントを両方見比べるのがおすすめです。漫才では言葉の応酬や想像上の場面設定、コントでは人物の演技や状況の変化に注目すると、同じコンビでも異なる魅力が見えてきます。
逆に、誰も不快に感じない表現や、終始穏やかな雰囲気の笑いを求める人は、ネタによっては刺激が強いと感じる可能性があります。芸風への好みと、演技・構成に対する評価を分けて考えると、ニューヨークの持ち味をより立体的に理解できます。
【2026年最新】ニューヨークの現在の活動と今後の注目点
2026年のニューヨークは、テレビ出演だけでなく、舞台とデジタルメディアを組み合わせた活動を続けています。吉本興業の公式プロフィールにはTBS系「ラヴィット!」などの出演情報が掲載されており、テレビのバラエティー番組でも活動しています。TBSの2026年10月の番組情報では、2人は「ラヴィット!」の木曜レギュラーとして紹介されています。
大きなトピックが、結成16周年を迎えて開催する単独ライブ「ニューヨークの横からシツレ~します!」です。吉本興業が2026年6月に発表した情報によると、東京公演を皮切りに、北海道、宮城、岐阜、新潟、愛知、大阪、広島、福岡など全国9都市で計26公演を実施する企画です。発表時には、コンビ史上最大規模となる延べ2万人の動員が掲げられました。
このツアーは、2025年の単独ライブ「将来の夢」に続く大規模な公演企画です。テレビで広く認知される一方、劇場で新しいネタを見せる機会を増やすことは、芸人としての基盤を強める意味もあります。単独ライブでは漫才とコントの両方を組み込みやすく、テレビの短い出演枠とは異なる形で、コンビ独自の世界観を展開できます。
公式YouTubeチャンネルも重要な活動の場です。チャンネルの案内では、月・水・金曜日の新作動画公開と、日曜日の「ニューヨークのニューラジオ」生配信が告知されています。テレビ番組の出演だけでは伝えきれないトークやネタ、芸人同士の交流を継続的に発信できる点は、デジタルメディアならではの利点です。
テレビ、劇場、YouTube、ラジオという複数の活動の場を持つことは、ファンとの接点を増やすだけではありません。テレビでは幅広い視聴者に届く企画への対応力が求められ、単独ライブではコンビ独自のネタ作りが問われます。YouTubeやラジオでは、舞台上とは異なる素の会話や企画力が見られます。それぞれの場で異なる魅力を示せることが、長期的な活動を支える要素になっています。
今後の注目点は、賞レースで実証した漫才・コントの実力と、テレビやデジタルメディアで培った知名度をどう両立させるかです。結成16周年の2026年は、単独ライブの規模を広げながら、ネタそのものを楽しむファンにも活動の幅を広げていることがうかがえます。
【ニューヨークお笑いコンビ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ニューヨークはいつ結成されたお笑いコンビですか?
A1:2010年1月に結成されました。嶋佐和也さんと屋敷裕政さんは、ともにNSC東京校15期生で、吉本興業に所属しています。
Q2:ニューヨークはM-1グランプリで優勝していますか?
A2:M-1グランプリでの優勝経験はありません。2019年と2020年に2年連続で決勝へ進出し、2019年は10位、2020年は642点で5位タイでした。
Q3:キングオブコントでの最高成績は何位ですか?
A3:最高成績は2020年の準優勝です。2021年にも決勝進出を果たしており、コントでも高い競争力を示しています。
Q4:ニューヨークの芸風にはどんな特徴がありますか?
A4:皮肉や偏見、人間の見栄や本音を題材にした漫才・コントが特徴です。日常の違和感を人物描写や会話の矛盾によって笑いに変える一方、ネタの刺激の強さは受け手によって好みが分かれます。
Q5:2026年のニューヨークは何をしていますか?
A5:テレビ番組への出演、公式YouTubeチャンネルでの動画配信、ラジオ配信などを続けています。また、結成16周年の単独ライブ「ニューヨークの横からシツレ~します!」を全国9都市で開催しています。
ニューヨークは、2010年に結成された吉本興業所属のお笑いコンビです。嶋佐和也さんの演技力と、屋敷裕政さんのツッコミを軸に、皮肉や偏見、人間の本音を題材とした漫才・コントを作り上げてきました。M-1グランプリ2019・2020の連続決勝進出と、キングオブコント2020の準優勝は、その実力を示す代表的な記録です。
ニューヨークの笑いは、単に毒のある言葉で人を驚かせるものではありません。日常の違和感を拾い、人物の言動に潜む矛盾を積み重ね、観客が自分自身や社会を振り返るきっかけを作るところに特徴があります。一方で、皮肉や偏見を扱う表現は好みが分かれるため、漫才とコントの両方を見て、自分に合うネタの魅力を探すのがよいでしょう。
2026年は結成16周年を迎え、全国規模の単独ライブツアーにも挑戦しています。テレビやYouTubeで幅広い視聴者に届ける活動と、劇場でネタを磨き続ける活動。その両輪をどう発展させていくかが、これからのニューヨークを追ううえでの注目点です。